ウイスキーの種類|世界の5大ウイスキーとは?国ごとに原料・製法による種類を解説

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ウイスキーの種類

「世はまさに 大ウイスキー時代!」(ワンピース風)なんて言葉がでてきそうなほどに、いま世界中でウイスキーが注目を浴びています。

ウイスキーの本場スコットランドでは2013年以降に新たに50近い蒸留所が建ちアイルランドでも40を超え、それまでウイスキーをほとんどつくっていなかったヨーロッパの国々、イスラエル、アフリカ、インド、東南アジア、中南米にまでクラフト蒸留所ブームが巻き起こっています。

日本でもコロナ禍にあってなおウイスキーブームは加速していて、2016年頃からクラフト蒸留所が急増し、計画段階のものを含めて60近くあるようです。

らま

日本のクラフトウイスキー販売量はまだまだ少なく価格も高めです。サラリーマンでも気軽に買えるようになる日が早く来るのを祈るばかり…

こんなにも世の中でブームになっているウイスキーですが、どこでどんな種類のウイスキーがつくられているかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

この記事では「これからウイスキーについて学んでみたい」という方に向けて、生産量が多く品質が高い「世界の5大ウイスキー」を中心にその種類や特徴を解説します。

目次

世界の5大ウイスキー

日本、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダの5カ国が世界的なウイスキー産地として知られています。

日本でつくられる「ジャパニーズウイスキー」、スコットランドの「スコッチウイスキー」、アイルランドの「アイリッシュウイスキー」、アメリカの「アメリカンウイスキー」、カナダの「カナディアンウイスキー」が世界の5大ウイスキーと呼ばれています。

世界の5大ウイスキーマップ

これらの5大ウイスキーは確立された製造技術と高い品質で世界から高い評価を得ています。

スコッチウイスキー(原産地:スコットランド)

世界で最も生産量が多いウイスキーで名実ともにウイスキーの代名詞的存在です。

スコッチウイスキーは原酒としては原料と製法の違いからモルトウイスキー、グレーンウイスキーがつくられます。製品としてはモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーと、単一蒸留所のモルトウイスキーのみをボトリングしたシングルモルトウイスキーが一般的です。

スコッチウイスキーの魅力の一つがスモーキーフレーバーです。スコットランドでは原料である麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)という燃料を焚きます。この工程で特有のスモーキーな燻香がつきます。

原料・製法による原酒の違い

原酒の種類規定
モルトウイスキー【原料】
 モルト(大麦麦芽)

【蒸留】
 ポットスチル(単式蒸留器)で2回蒸留

【特徴】
 豊富で個性的な香味成分が特徴
 クセが強く、個性的な風味と味わいがあるため「ラウド(声高な)スピリッツ」とよばれます
グレーンウイスキー【原料】
 小麦やとうもろこし糖化酵素の役割としてモルト

【蒸留】
 連続式蒸留器

【特徴】
 連続式蒸留機で蒸留してつくられるウイスキーでクセがなくクリーンな酒質
 クセがなく風味と味わいが軽く穏やかなため「サイレント(静かな)スピリッツ」とよばれます。

熟成につかう木樽はスペインの酒精強化ワインで有名なシェリー酒の熟成につかわれたシェリー樽や後述するアメリカンウイスキーのバーボンウイスキー熟成につかわれたバーボン樽など、他の種類を熟成させたあとの古樽がつかわれることが多いです。

それぞれの原酒をもちいた製品群

シングルモルトウイスキー

単一蒸留所でつくった複数の樽のモルトウイスキーを、目的の風味・味わいになるように混合調整して瓶詰めした製品です。

らま

シングルモルトという言葉から、一つの樽から瓶詰めしたものと思っていた方もいるかもしれませんね。一つの樽のみから瓶詰めしたものは「シングルカスク」といいます。

現在のウイスキーブームをつくりだしたのがスコッチのシングルモルトでしょう。シングルモルトは個性の際立ったものが多く生産地・蒸留所ごとに個性が異なり、多種多彩な風味・味わいが楽しめます。

ブレンデッドウイスキー

複数の蒸留所でつくったモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせてつくられるウイスキーです。ブレンデッドウイスキーは、個性の強いモルトウイスキーとクリーンで個性の穏やかなグレーンウイスキーを飲みやすさ重視でブレンドしたもので、スコッチウイスキーの市場全体の7~8割を占めています。

シングルグレーンウイスキー

単一蒸留所でつくった複数の樽のグレーンウイスキーを、目的の風味・味わいになるように混合調整して瓶詰めした製品です。シングルモルト製品と比べて種類がきわめて少ないです。

ブレンデッドモルトウイスキー

複数の蒸留所でつくったモルトウイスキーのみを混ぜて瓶詰めした製品です。個性の強いモルトウイスキー同士をブレンドすることでどのような味わいになるのかは、飲んでみてからのお楽しみです。

スコッチウイスキーの生産地域は大きく分けて6つ

スコッチウイスキーは蒸留所ごとはもちろん、生産地の地域ごとで自然環境が異なり、多種多様な個性をもったウイスキーが生み出されています。

その地域とは、スペイサイド、ハイランド、アイラ、アイランズ、ローランド、キャンベルタウンの6つです。それぞれの地域で採取されるピートの性質が異なります。特にアイラ島では全島の4分の1をピート湿原が覆っていて海藻が含まれることから“潮の香り”がするウイスキーが多いのです。

ジャパニーズウイスキー(原産地:日本)

5大ウイスキーの中でもっとも歴史が浅く新しいのがジャパニーズウイスキーです。

日本のウイスキーの父:竹鶴政孝氏は1918年にスコットランドに単身渡航し、持ち前の行動力でスコッチの蒸留所で研修し、ウイスキーづくりの技術を日本に持ち帰りました。

スコッチウイスキーの製造技術を礎に独自の発展をとげ、優美で繊細な味わいをつくりだしているのが日本のウイスキー(ジャパニーズウイスキー)です。スコッチウイスキーに比べるとスモーキーフレーバーは控えめです。

原料・製法による原酒の違い

スコッチウイスキーと同様に、原料にモルトのみを用いて単式蒸留器でつくるモルトウイスキーと、原料にとうもろこし等の穀物を用い連続式蒸留機でつくったグレーンウイスキーを原酒としています。

それぞれの原酒をもちいた製品群

スコッチウイスキーと同様に、シングルモルトウイスキー、シングルグレーンウイスキー、ブレンデッドウイスキー、ブレンデッドモルトウイスキーがあります。

国産ウイスキー≠ジャパニーズウイスキー

厳密にお話しすると、2021年2月に日本洋酒酒造組合が発表した「ジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」では、海外原酒をブレンドしたものはジャパニーズウイスキーを名乗ってはいけないことになりました。これによって国産のブレンデッドウイスキーであるニッカウヰスキーの「ブラックニッカ」やキリンの「陸」はジャパニーズウイスキーとはいえません。サントリーの角瓶はジャパニーズウイスキーを名乗ることができます。

日本のウイスキーの表示:ワールドブレンデッドとジャパニーズブレンデッド
らま

ジャパニーズウイスキーを名乗れないからといって品質が劣っているということはありません!海外原酒をつかっているからこその味わいもあり、とてもおいしい日本のウイスキーはたくさんあります!

アイリッシュウイスキー(原産地:アイルランド)

アイルランドという名前がつく国が二つあるのをご存知ですか?アイルランド島は北側の約6分の1がイギリス領の「北アイルランド」でそれ以外が「アイルランド共和国」です。2つとも「アイルランド」という名前が入っていますが別の国家なんです。

アイリッシュウイスキーは、北アイルランドとアイルランド共和国の両方でつくられるウイスキーを指しています。

アイリッシュウイスキーは基本的に3回蒸留で、その特徴は穀物の豊かな香りと軽やかですっきりとした味わいです。

原料・製法の違いによる種類

種類規定
シングルポットスチルウイスキー【原料】
 モルト、未発芽大麦、オート麦、小麦、ライ麦

【蒸留】
 ポットスチル(単式蒸留器)で3回蒸留

【特徴】
 元祖アイリッシュウイスキーがこのシングルポットスチルウイスキー。
 以前はピュアポットスチルウイスキーとよばれていました。
 現在では小麦やライ麦をつかったものはわずかです。
 アイリッシュ独特のオイリーさがあり、豊かで複雑な風味となめらかで穏やかな酒質が特徴です
モルトウイスキー【原料】
 モルト

【蒸留】
 ポットスチル(単式蒸留器)で3回蒸留

【特徴】
 クリーミーさの中に個性的で豊富な風味があります。
グレーンウイスキー【原料】
 とうもろこし、未発芽大麦、モルトなど

【蒸留】
 連続式蒸留機

【特徴】
 クセが少なく、マイルドな口当たりです。
ブレンデッドウイスキーシングルポットスチルウイスキー、モルトウイスキー、グレーンウイスキーをブレンドしたもの。
「ポットスチル+グレーン」、「モルト+グレーン」のブレンドが一般的ですが、3種類全てブレンドしたものもあります。

アメリカンウイスキー(原産地:アメリカ)

アメリカではさまざまな穀物をつかって多種類のウイスキーがつくられています。有名なのはケンタッキー州発祥のバーボンウイスキーです。とうもろこしや大麦、小麦、ライ麦などが原料として使われます。これらの原料のうちどの穀物がメインの配合比率になるかでウイスキーの種類が分かれています。

特徴として、内側を焦がした新樽で熟成させる(一部のウイスキーを除く)ことで独特の甘さ力強さがあります。

原料比率の違いによる種類

アメリカンウイスキーは他の国のウイスキーと違い、熟成樽にも規定があります。

種類規定
バーボンウイスキー【原料】
 とうもろこしを51%以上使用
 とうもろこし以外は大麦、小麦、ライ麦など

【蒸留】
 連続式蒸留機(ビアスチルでアルコール度数55~60%に蒸留後、ダブラーで80%以下に蒸留)

【熟成】
 内側を焦がしたオークの新樽にアルコール度数62.5%以下で樽詰めし熟成。
 2年以上熟成したものは「ストレート」と表示できる。

【特徴】
 バニラの甘い風味と濃厚なコク
テネシーウイスキー【原料・蒸留・熟成】
 バーボンと同じ
【テネシーウイスキーであることの条件】
 ・テネシー州でつくられていること
 チャコールメローイング製法でつくられていること
チャコールメローイング製法とは
蒸留直後のウイスキー原酒を、サトウカエデの炭の層に1滴ずつ落とし数日かけてろ過しやわらかな酒質にする製法です。
この製法以外は同じはずのバーボンとはかなり個性が異なるウイスキーになります。
ライウイスキー【原料】
 ライ麦を51%以上使用
 ライ麦以外はとうもろこし、大麦、小麦など

【蒸留・熟成】
 バーボンと同じ

【特徴】
 スパイシーでオイリーな風味
ホイートウイスキー【原料】
 小麦を51%以上使用
 小麦以外はとうもろこし、大麦、ライ麦など

【蒸留・熟成】
 バーボンと同じ

【特徴】
 バニラの甘い風味と濃厚なコク
モルトウイスキー【原料】
 モルト(大麦麦芽)を51%以上使用
 モルト以外はとうもろこし、大麦、小麦、ライ麦など
 モルトを100%使用すると「シングルモルトウイスキー」とよべる(スコッチとは別物)

【蒸留・熟成】
 バーボンと同じ
ライモルトウイスキー【原料】
 ライモルト(ライ麦麦芽)を51%以上使用
 ライモルト以外はとうもろこし、大麦、小麦、ライ麦など

【蒸留・熟成】
 バーボンと同じ
コーンウイスキー【原料】
 とうもろこしを80%以上使用
 ライモルト以外はとうもろこし、大麦、小麦、ライ麦など

【蒸留】
 バーボンと同じ

【熟成】
 古樽か、内側を焦がしていないオークの新樽にアルコール度数62.5%以下で樽詰めし熟成
 ストレートコーンウイスキーは2年以上熟成

【特徴】
 バーボンと同じくとうもろこしをメインの原料としていますが、熟成方法が大きく異なります。
 荒々しいアルコール感のあとに甘いコーンの味わいが特徴
ブレンデッドウイスキーストレートウイスキーを20%以上使用し、それ以外のウイスキーもしくはスピリッツをブレンドしたもの

カナディアンウイスキー(原産地:カナダ)

カナディアンウイスキーは5大ウイスキーの中で、最もクセがなく軽快な酒質が特徴です。

原料・製法の違いによる種類

種類規定
フレーバリングウイスキー【原料】
 ライ麦、とうもろこし、ライモルト(ライ麦麦芽)、モルト(大麦麦芽)など

【蒸留】
 1塔式連続式蒸留機とダブラーで64~75%まで蒸留

【特徴】
 風味の強い、スパイシーなウイスキー
ベースウイスキー【原料】
 主にとうもろこし
 
【蒸留】
 連続式蒸留機で95%以下で蒸留

【特徴】
 ほぼ無味無臭のニュートラルスピリッツに近いウイスキー
カナディアンブレンデッドウイスキーフレーバリングウイスキーとベースウイスキーとブレンドしたもの
バーボンウイスキーやフルーツブランデー、酒精強化ワインなどが添加されることもある

カナディアンウイスキーのほとんどの製品がカナディアンブレンデッドウイスキーです。また他の国のウイスキーとの大きな違いに、上記リストでも記載している通り規定量以内であれば他のウイスキーやブランデー、ワインなどを添加してもよいという点です。これはウイスキーで本来感じることのできない香りや味わいがカナディアンウイスキーでは楽しめるということです。

らま

カナディアンウイスキーは他の国のウイスキーと比べて低価格のものが多く酒質は軽めで飲みやすい傾向です。一方で他のお酒をブレンドしてもよいという自由度の高さもある面白いウイスキーでもあります。

最後に

それぞれに独特の魅力がある世界5大ウイスキーについて紹介しました。まだ飲んだことがない国のウイスキーがありましたら今回の記事を参考にしていただければ幸いです。

自分の中の定番のウイスキー以外に、様々な個性のウイスキーを味わいながら新たな自分好みの1本を見つけるのもウイスキーの楽しみ方です。最後までお読みいただきありがとうございました。

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