レビュー|ボウモア 15年|アイラモルトの女王が奏でる、魅惑のハーモニー

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【レビュー】ボウモア 15年

この記事に辿り着いたみなさんは、ウイスキー好きであり、スモーキーな風味を愛する方のはず。スモーキーウイスキーの代名詞ともいえるアイラモルトの中でも、“アイラモルトの女王”の呼び名を持つ「ボウモア」。ボウモアシリーズの代表ボトルであるボウモア 12年を飲んだことがある方は、より熟成年数の長いボウモア 15年の味わいもきっと気になることでしょう。本記事はそんな方に向けての、ボウモア 15年のテイスティングレビュー記事です。

ボウモア 15年はこんなウイスキー

  • 穏やかなスモーキーで、とてもまろやか、味わい深く濃厚
  • ドライフルーツとはちみつ、チョコレートの風味が優雅にまとまっている
  • 心地良い余韻が長く、一口で長時間楽しめる

記事の後半では、ボウモアのベンチマークボトルである「ボウモア 12年」との比較もしています。ぜひ最後まで読んでいってください。

目次

ボウモア 15年の基本情報・ストーリー

基本情報

銘柄ボウモア 15年
 原産国スコットランド(アイラ島)
 蒸留所ボウモア蒸留所
 分類シングルモルト
 仕込み水ラーガン川
 アルコール度数43%
 主な熟成樽バーボン樽、オロロソシェリー樽
 所有者サントリーグローバルスピリッツ
 取扱いサントリーホールディングス
 参考価格約9,000~10,000円

ストーリー

スコットランド西岸沖に浮かぶアイラ島。荒涼とした風景の中、古くからウイスキー造りが盛んに行われてきました。そのアイラ島で最も古い歴史を持つ蒸留所が、ボウモア蒸留所です。創業は1779年。以来、2世紀以上に渡り、伝統的な製法を守りながら、世界中のウイスキー愛好家を魅了するシングルモルトウイスキーを生み出し続けています。

ボウモア15年の化粧箱裏面

ボウモア蒸留所が生み出すウイスキーは、「アイラモルトの女王」と称されるほど、気品高く、スモーキーなフレーバーが特徴です。その中でも、ボウモア 15年は、バーボン樽で12年間熟成させた原酒を、さらに3年間オロロソ・シェリー樽で後熟させています。

ボウモアシリーズのベンチマークボトルである「ボウモア 12年」の熟成は、バーボン樽とシェリー樽でそれぞれ12年以上熟成させた原酒を混合(ヴァッティング)しています。上図はわかりやすくイメージとして図解にしましたが、混合後も木の影響が出にくい熟成再利用の樽をつかって、2種類の樽の原酒を馴染ませる(マリッジ)工程も経てボトリングされます。

このように、ボウモア 15年とボウモア 12年は、原酒の熟成工程から異なり、味わいもボウモア 12年の延長がボウモア 15年というわけではありません。(この記事では、後半できっちりとボウモア15年とボウモア12年の比較レビューしてますけどね。)

ボウモア 15年のテイスティングレビュー・評価

ボウモア 15年の特性レーダーチャート

ボウモア 12年の特性レーダーチャート
【香り】調和:7,豊か:7,個性的:7,
【味わい】調和:7,まろやか:7,豊か:7,濃い:7,個性的:7

ボウモア 15年の特徴

コメント(ストレートでの評価 オススメ度:

ボウモア 15年:ストレート

香り

レーズン色の濃いはちみつ木樽シナモン、控えめなスモーキーさがあり、香りだけでも楽しめる複雑さです。少しだけ気になったのは、シェリー樽特有のゴムのようなにおい。苦手な方にとってはもっと強く感じ取れるかもしれません。

らま

はちみつ感は、アカシアのようなさっぱりしたものではなく、クローバーやそばを蜜源としたような個性的な風味に感じました。

味わいと余韻

ボウモア 15年の味わいと余韻

第一印象は、濃厚なレーズンはちみつダークチョコレートをはじめとした風味豊かで、穏やかなスモーキーさと非常にまろやかな飲み心地、素晴らしい調和感です。

レーズン、はちみつ、ダークチョコレートよりは弱めですが、バニラオレンジ甘く清涼感のあるハーブが感じ取れます。口に含んだ瞬間よりも、飲み込んだあとに鼻から抜けていく風味の嵐。程よく感じられる苦味は、ボウモア 15年に深みとコクを与えています。ボトルで購入すると現在は約1万円と高価ですが、自分へのご褒美に常備していたい特別な一本。

らま

アイラモルト感とシェリー樽感の素晴らしいハーモニー!

余韻はとても長く、僕の感覚で80秒ほど。口に含んだ瞬間から、レーズンとはちみつ、バニラ、その後ろに穏やかなスモーキーを感じます。レーズンとはちみつは飲み込んだ一瞬後がもっとも強く、少し弱まった数秒後にダークチョコレートやオレンジの風味を感じ取れるようになりました。レーズンとはちみつは50秒あたりで感じ取れなくなりましたが、バニラとダークチョコレート、オレンジは最後まで残り、スモーキーさは最初から最後まで穏やか&控えめに感じ取れました。

ボウモア 15年の飲み方別 オススメ度

飲み方オススメ度
ストレート
ストレート
5
加水
加水
5
オン・ザ・ロックス
オン・ザ・ロックス
5
ハイボール
ハイボール
5
ホットウイスキー
ホットウイスキー
5

加水 オススメ度:

ボウモア 15年:加水

数滴の加水で、甘味強まり、ストレートではダークチョコレート強かったが加水でバニラの方が強くなった印象。余韻もダークというよりミルクチョコに変化。ストレートとは違った味わいが楽しめます。

オン・ザ・ロックス オススメ度:

ボウモア 15年:オン・ザ・ロックス

レーズンの風味が強まります。苦味も強まりましたが、ダークチョコレートのコクのある苦さのようで心地良い苦味です。バニラ下がる。甘味はやや抑えられ、バニラも弱まりますが、濃厚なレーズンの風味とチョコレート、鼻から抜けるスモーキーと冷たさが心地良いです。氷が溶けても味わいは崩れずにゆっくり楽しめるでしょう。

ハイボール オススメ度:

ボウモア 15年:ハイボール

はちみつ華やかさが強まり、チョコレート感は弱まりました。炭酸のシュワシュワにのって穏やかなスモーキーさとはちみつ、レーズンの風味が楽しめます。

ホットウイスキー オススメ度:

ボウモア 15年:ホットウイスキー

温かくすることで、メープルシロップの風味を感じやすくなりました。はちみつ優しい木の香り黒糖のまろやかな甘さが楽しめます。やはり穏やかなスモーキーさが他の風味とうまく調和しているように感じました。

ボウモア 15年とボウモア 12年との比較

ボウモア 15年とボウモア 12年との比較

ボウモアの代表ボトル「ボウモア 12年」と飲み比べしました。

色合いはボウモア 15年の方が赤みがかった琥珀色で、圧倒的に濃いです。

ボウモア 15年とボウモア 12年との特性比較

ボウモア 15年とボウモア 12年との特性比較

ボウモア 15年とボウモア 12年との特徴比較

これら2銘柄に絞った比較表を用意しました。

スクロールできます
ボウモア 15年ボウモア 12年
特性スモーキーさはそれほど目立たないが、縁の下の力持ちの役割。香り・味わいともに豊かで濃い。スモーキーながらも上品さがある。香り・味わいは豊かでバランスも良い。
特徴〇スモーキー、ヨード香、潮の風味よりも他の風味が強い
〇レーズン、はちみつ、ダークチョコレートの風味
〇ミディアム寄りのフルボディ
〇スモーキー、ヨード香、潮の風味は強め
〇柑橘フルーティー、はちみつ、華やかな花の風味
〇ミディアムボディ

アルコール濃度がボウモア 15年:43%とボウモア 12年:40%で3%の違いがあります。飲み比べてみると、感覚的にこの3%以上にボウモア 15年のほうが濃い味わいに感じました。スモーキーさやヨード香でいうと、ボウモア 12年のほうが強く、アイラモルト独特のクセを楽しめます。

ボウモア 15年は、スモーキーさやヨード香はありますがそれほど主張せず、シェリー樽由来のレーズン感や華やかさ、タンニンの渋みとうまく調和しています。ボディ感はボウモア 15年の方があり、味わいも濃く複雑で、余韻も長く楽しめます。

らま

スモーキーさ・ヨード香のクセより、コクのある甘い風味が強いボウモア 15年は、アイラモルトを飲み慣れていない方でも飲みやすいでしょう。

感想・まとめ:ボウモア 12年

アイラモルトの女王“ボウモア”シリーズから、「ボウモア 15年」を紹介しました。バーボン樽熟成後のシェリー樽による後熟の味わいは、女王の名にふさわしい優雅さと奥深さのある満足度高いもの。アイラモルト好きではない方にもオススメできるシングルモルトウイスキーです。

こんな方にオススメ
  • スモーキー、ヨード香が前面に出ず、ドライフルーツやはちみつの芳醇な風味が楽しめるウイスキーをお探しの方
  • ボウモア 12年がお好きで、ボウモア 15年が気になっている方(迷う方がもったいない!)
  • プレゼント用、自分へのご褒美用に予算1万円ほどのスコッチウイスキーをお探しの方
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