カナディアンウイスキーといえば白いラベルのカナディアンクラブを思い浮かべる方は多いはず。カナディアンクラブにはよりマイルドに熟成された黒いラベルの12年ものもあるんです。
日本で最も有名なカナディアンウイスキーであるカナディアンクラブ(C.C.の略称も有名です)。カナディアンウイスキートップブランドの熟成年数12年ものはどんな味わいなのでしょうか。
- クセは少なく木樽の香りとまったりとした甘さ。
- 短めの余韻に木樽とスパイシーさがある。
- 複雑さも味わえるホットウイスキーがオススメ。
記事の後半ではカナディアンクラブのスタンダードボトルとの比較もしています。ぜひ最後まで読んでいってください。
カナディアンクラブ クラシック12年の基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | カナディアンクラブ クラシック12年 |
原産国 | カナダ |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | ビームサントリー |
取扱い | サントリーホールディングス |
参考価格 | 2,200円 |
ストーリー
カナディアンクラブは1858年からカナダのハイラムウォーカー蒸留所でつくられています。カナディアンクラブという銘柄になる前は「クラブウイスキー」と名付けられていて、その飲みやすく高品質な味わいはアメリカでも人気を博していました。
アメリカでのクラブウイスキーの人気に脅威を感じたアメリカウイスキー業界は、クラブウイスキーがアメリカ産ではなくカナダ産であることを明確に区別することを要請し「カナディアンクラブ(C.C.)」の名前が誕生しました。
いまでも世界150カ国以上で飲まれ続けている超ロングセラーのカナディアンウイスキーです。
カナディアンクラブがつくられるハイラムウォーカー蒸留所はカナダのオンタリオ州ウィンザーという町にあり夏は涼しく冬は厳しい寒さの地域です。
貯蔵庫には暖房設備をきちんと設けているようですが、冬場の平均気温は最高でも0~2℃なのでウイスキーの熟成には厳しい環境ですね。
カナディアンクラブ クラシック12年はカナダの厳しい冬をホワイトオークのバーボン樽の中で12回以上越えて熟成されています。
カナディアンクラブ クラシック12年のテイスティングレビュー・評価
カナディアンクラブ クラシック12年の特性レーダーチャート
カナディアンクラブ クラシック12年の特徴
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
写真を見てもわかりますが、かなり濃い琥珀色をしています。12年の熟成年数によってかなり香りや味わいに熟成感が出たのではないかと期待しつつまずは香りをかいでみると、、、ん?見ための色ほど香りや熟成感を感じません。
香りは全体的に弱めの中で木の香りやカラメルシロップのような香りが目立ちます。口に含んでみると樽由来と思われる木の香りが強く、カラメルの少し苦味をともなう甘味が感じられます。アルコール刺激は少しありますがストレートでも飲みやすくまろやかさもあります。
余韻には木樽の風味とスパイシーさがありますが、それほど長引かずにスーッと消えていきます。
スコッチのブレンデッドウイスキー12年熟成ものと比べると単調に感じるでしょう。スコッチのクセが苦手な方にとっては飲みやすいです。
カナディアンクラブ12年の飲み方別 オススメ度
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 3 |
加水 | 3 |
オン・ザ・ロックス | 3 |
ハイボール | 4 |
ホットウイスキー | 5 |
加水 オススメ度:
アルコール刺激は弱まり、カラメルと木樽の香り・味わいが強まります。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
バニラとカラメル感が強まり、焦がしたような苦味を感じるようになりました。
苦味のあるカラメルソースをかけたバニラアイスの風味です。
ハイボール オススメ度:
炭酸とともにカラメル、メロン、バニラの香りが立ち上がってきます。まろやかな甘味で後味はほとんど残らないので食事にも合わせやすそうです。
ホットウイスキー オススメ度:
カラメルの苦味をともなう甘味を程よく感じ、木樽の風味がホットウイスキーとの相性を良くしているように感じます。
個人的には「ウイスキー:お湯=1:3」にすることで香り・味わいで調和がとれると感じました。
カナディアンクラブ クラシック12年の香り・味わいをもっとも楽しめる飲み方です。
カナディアンクラブ(ノンエイジ)との比較
カナディアンクラブのノンエイジと比較しました。色はノンエイジでも濃い色をしていますがクラシック12年はさらに濃い琥珀色をしています。
ボトルを並べてみると形状や長さは違い、キャップについてはノンエイジはスクリューキャップですが、クラシック12年は樹脂製の合成コルクです。
カナディアンクラブ12年とカナディアンクラブスタンダードボトル(ノンエイジ)の特性比較
カナディアンクラブ12年とカナディアンクラブ スタンダードボトルの特徴比較
ざっくりと比較表も用意しました。
カナディアンクラブ12年 | カナディアンクラブ スタンダードボトル | |
---|---|---|
特性 | ややまろやか | 雑味がなく単調 |
特徴 | ・ノンエイジの特徴に加えて濃い木樽感 ・ミディアム寄りのライトボディ | ・薄くバニラ・メロン・柑橘を感じる ・クセのないライトボディ |
スタンダードボトルの熟成年数は6年ですので、12年は2倍の熟成年数ということになります。熟成感にかなりの違いがあるのではと期待しましたが、飲んでみるとそれほど大きな差は感じられませんでした。甘味はグラフ上同点ですが、12年の方が若干あるくらいの差です。
もちろん12年の方が熟成によってまろやかになってはいるのですが、各特徴にあまり差はないうえで木樽とカラメル強まっているのでストレートでの味わいのバランスはスタンダードボトルの方が良い気がします。
とはいってもスタンダードボトルのもっともおいしい飲み方はハイボールで、12年はホットウイスキーです(独断と偏見)。
それぞれに合った飲み方で楽しみましょう♪
感想・まとめ:スタンダードボトルに比べて樽感アップ。ホットウイスキーにするとほっこり。
カナディアンウイスキーのトップブランドであるカナディアンクラブの12年を紹介しました。スタンダードボトルと同様にあまりクセがないタイプのカナディアンウイスキーで、熟成年数が長い分アルコール刺激が落ち着きまろやかですが思ったほど熟成による変化は少ない印象でした。
カナディアンクラブ12年がもっともバランス良くおいしい飲み方は「ホットウイスキー」でしょう。木樽の風味と甘味がホットウイスキーにすることで、クセがないほっこりする香り・味わいになります。
- 普段カナディアンクラブ(ノンエイジ)をよく飲んでいて、他のラインナップも試したい方
- カナディアンウイスキーでホットウイスキーを楽しんでみたい方