今回紹介する「ブラックボトル 10年」は発売されてからそれほど経っていないまだ新しいウイスキーです。ブラックボトルのノンエイジよりも熟成感がとても強く、深い味わいをもつウイスキーですよ♪
ブラックボトルの公式サイトを確認してみても、ノンエイジの情報しか見当たりません。正確な情報が得られたら追加情報を更新していく予定ですが、ブラックボトル10年を飲んでみてとてもおいしいウイスキーであると感じたので紹介していこうと思います!
- 華やかさ、フルーティーさ、スモーキーさのバランスが良い。
- 草や土の香りを感じるスモーキーさをもつ。
- 10年熟成以上の熟成感と深い味わい。
ブラックボトル 10年の基本情報とストーリー
基本情報
銘柄 | ブラックボトル 10年 |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
キーモルト | 不明 |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | バーンスチュワート社(親会社:ディスティル社) |
取扱い | コルドンヴェール |
参考価格 | 3,300円 |
ストーリー
「ブラックボトル」は1879年に当時紅茶専門店だったゴードングラハム社が、顧客サービスの一環として自社ブレンドウイスキーを提供したことが始まりです。
ブラックボトルのブランド所有権は現在に至るまでに様々な企業に移行され、その都度ブラックボトルのブレンドは変化してきました。現在のブラックボトルノンエイジブレンドは初代ブラックボトルの味わいに近づけたものになっています。もう少し詳細を知りたい方はブラックボトルのノンエイジのレビュー記事をご覧ください。
「ブラックボトル10年」についての情報は公式サイトを確認しても見つけることができませんでした。公式サイトに掲載されている情報はブラックボトルNAS(ノンエイジ)のみでしたので、ブラックボトル10年の化粧箱に記載されていた情報を簡単にまとめてみます。(ちなみに僕は英語が得意ではないので間違ってたらごめんなさい)
これをGoogle先生の力を借りて読み解くと、
「初代ブラックボトルを作り上げたゴードングラハム氏の大志を引き継ぎ、ほぼ20年ぶりのニューリリースを記念してつくられたのがブラックボトル10年」ということでしょう。
「アメリカンオーク樽による熟成により芳醇な香りとモルティーでウッディーな味わい」が特徴のようです。
アメリカンオーク樽による熟成は、ノンエイジと同様です。
それではブラックボトル10年をテイスティングしていきましょう♪
ブラックボトル 10年のテイスティングレビュー・評価
ブラックボトル10年の特性レーダーチャート
ブラックボトル10年の特徴グラフ
コメント(ストレートでのレビュー オススメ度:)
10年熟成のブレンデッドウイスキーにしては熟成感が強く、濃い香り・味わいが印象的でした。
香りは華やかさとフルーティーさの爽やかな甘い要素とバニラやはちみつの濃い甘さの要素が同時に感じ取れます。そして草や土の香りとともにスモーキーさを感じました。
口に含むと香りで感じた要素以外に黒糖のコクのある甘さとオイリーさ、クリーミーさが強く、10年ものとして想像していた以上に熟成感が楽しめました。
フレッシュなフルーティーさと熟成感のある香味を同時に感じることができる、ブレンデッドのメリットを活かした面白いウイスキーです♪
もちろん調和もとれていておいしいです!
ブラックボトルの飲み方別 オススメ度(5段階)
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 5 |
加水 | 5 |
オン・ザ・ロックス | 3 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 5 |
加水 オススメ度:
数滴加水することでスモーキーさが強くなります。スモーキー要素以外はバランスを崩しません。
バランスが崩れずに飲みやすさがアップするので、ストレートでは飲みにくいという方は少量の加水をオススメします。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
少し甘ったるいと感じました。おそらくフルーティーさと華やかさが感じにくくなり爽やかさが減少したことでバランスが崩れたのでしょう。
また後味に少し薬品的な苦味が目立ちました。
ハイボール オススメ度:
香り・味わいともに濃く、ノンエイジのブラックボトルよりもさらに飲みごたえがあるハイボールです。
炭酸のシュワシュワにのってスモーキーさを強く楽しめます。
モルトの味わいとグレーンの優しい甘味をどちらも心地良く感じることができます。
ホットウイスキー オススメ度:
ウイスキー:お湯=1:2の割合がオススメです。
たき火のようなスモーキーさと甘さが楽しめる飲み方です。
ブラックボトル(ノンエイジ)との比較
ブラックボトルの10年とNAS(ノンエイジ)を比較しました。ブラックボトルNASとブラックボトル10年の価格差は約1,000円ほどです。この1,000円分にどれほどの差があるのか紹介します。
ブラックボトル10年とブラックボトルNASの特性比較レーダーチャート
ブラックボトル10年とブラックボトルNASの特徴比較グラフ
この2銘柄に絞った比較表も用意しました。
ブラックボトル10年 | ブラックボトルNAS | |
---|---|---|
特性 | まろやかな熟成感 | コクがありつつバランスよい |
特徴 | ・しっかりとスモーキーさがある ・華やかさやフルーティーさが強い ・10年とは思えない熟成感 | ・スモーキーさは控えめ ・バニラや黒糖、チョコレートの甘さ ・NASながらジョニ黒に劣らない味わい |
ノンエイジと比較すると、香味の方向性は近いのではないかという印象でした。
一般的にウイスキーの年数表記は、例えば「12年」と「18年」があったとしても「12年」の上位互換が「18年」というわけではありません。どういうことかというと、そもそもの品質設計が異なる場合が多く「12年」の熟成に用いられる樽と「18年」のそれとではまったく別ということが多いのです。ブレンドの内容自体(配合)が別であったりもします。
ブラックボトルに関しては、ノンエイジも10年も同様のモルト原酒を用いて同様の熟成方法(熟成年数以外)がとられているのではないかと勝手に推察しています。
香味の方向性が近いとはいえ、10年はノンエイジに比べて熟成感がとても強く、とにかく味わいが濃いです。10年はノンエイジよりもカラメルのような甘さやアルコール刺激、スパイシーさが抑えられているように感じる一方で、華やかさやフルーティーさ、スモーキーさは強く感じました。
感想・まとめ:草を感じるスモーキーさと熟成感が楽しめる
「ブラックボトル10年」を「ブラックボトルNAS(ノンエイジ)」との比較もあわせて紹介しました。
10年はNASよりもさらに熟成感があり、余韻も長く楽しめるブレンデッドウイスキーです。
NASは甘さが強く、10年は甘さがやや抑えられていますが熟成感と爽やかさをあわせ持つ味わいです。NASにプラス1,000ほどの価格でさらに熟成感が楽しめるので、10年ものもオススメです!
※Amazonなどのネット購入では4,000円以上してしまいますが、やまやでは3,000円台で購入可能です。ブラックボトル10年が気になった方で、お近くにやまや店舗があれば行ってみて下さい
- ブラックボトルNASがお好きな方
- 3,000円台でスモーキーさと甘さ、爽やかさ、熟成感が楽しめるウイスキーをお探しの方
- 味わいの濃いスコッチブレンデッドウイスキーをお探しの方
公式サイトにも情報が無く、もしかすると定番品ではなく限定生産品かもしれないブラックボトル10年、ブラックボトルのノンエイジを飲んでみて10年ものも気になっていらっしゃる方はぜひお試しください!