昨年までの暖冬に比べ、この2024~2025年にかけての冬は、ラニーニャ現象により厳しい寒さ予報。実際2025年2月時点で日本各地で記録的大雪が続いています。寒さが厳しい夜、体を温めながらゆっくりと味わいたいのがホットウイスキーです。
ホットウイスキーとはウイスキーのお湯割りのこと。ウイスキーにお湯を注ぐことで、ウイスキーの香りと味わいが柔らかく、より豊かに広がり、寒い夜にあなたを暖かく癒してくれる一杯になります。
「ホットウイスキーっておいしいのかな」
「ウイスキーはハイボールでしか飲んだことないけど、ホットウイスキーも試してみたい」
「寒い日に、ホットウイスキーで一日の疲れをホッコリと癒したい」
この記事はそのような方に向けて書いています。

キャンプや肌寒い時期のBBQ、春先であれば花見などのアウトドアでもホットウイスキーはオススメですよ。
ホットウイスキーの作り方
ホットウイスキーにあう銘柄を紹介する前に、ホットウイスキーの作り方を簡単に紹介します。ここでお伝えするのはあくまでも一般的な目安であり、自分好みにカスタマイズしてもまったく問題ありません。(宅飲みルールは自由です)


①耐熱グラスにお湯を入れ、グラスを温めておく
耐熱グラスがなければ、マグカップや背が低めのステンレスタンブラーなど耐熱性があるもので構いません。容器が温まったらそのお湯は捨てでもいいですし、もったいないのでチェイサーとして別のカップなどにうつしておいてもいいでしょう。
面倒くさいという方は、ウイスキーやグラスがキンキンに冷えていなければ省略してもいいですよ。冬時期にウイスキーを保管している室温が低すぎなければ大丈夫。
②ウイスキーをお好みの量注ぐ
あまり少なすぎるとホットウイスキーにしたときに全量が少なくてすぐに冷めてしまうので、ある程度の量(30 ml以上)がほしいところ。
お試しで少なめに作ってみて、そのホットウイスキーが好みだったら次は多めにつくるというのもアリです。
③お湯をウイスキーの2~3倍量加える
ウイスキーの量に対して、お湯を2~3倍量加えましょう。お湯の温度はお好みで70~80℃くらいを目安にしてください。沸騰直後の熱湯を加えてしまうと、ウイスキーの香りが揮散しやすくなり、飲む頃にはウイスキー本来の風味がなくなってしまうことがあります。
④軽く混ぜる
ウイスキーにお湯を加えた時点で程よく混ざっていますが、最後の仕上げにマドラーやスプーンで1~2回し軽く混ぜてあげましょう。
このひと手間がアイラブユー:ホットウイスキー トディー
ホットウイスキーをさらに楽しみたい方に、ホットウイスキー トディー(toddy)という飲み方を紹介します。


トディーとは、ウイスキーなどの蒸留酒に甘味を加えて水や湯を加えたもの。甘味には、砂糖やシロップ、ハチミツ、ジャムなどが挙げられます。さらにお好みでレモンやオレンジなどの果実、シナモンやクローブなどのスパイス、ミントなどのハーブを加えて香りづけすることでバリエーションを楽しめます。



砂糖やハチミツなどはあらかじめ少量のお湯で溶かしてからウイスキーを注ぐとスムーズに作れますよ。
ホットウイスキーにオススメのウイスキー選考基準
ホットウイスキーを紹介するにあたり、今回は以下の選考基準でウイスキーを選びました。
- お湯割りにすることで、アルコール刺激は気にならない程度でそのウイスキー自体のおいしさを引き出す
- 入手しやすく、店頭やネットショップでいつでも購入できる
- 普段の宅飲み用として購入しやすい3,000円以下のウイスキー
ホットウイスキーにオススメの銘柄
これまで紹介したウイスキーの中からホットウイスキーにオススメの17銘柄を紹介します。それぞれの銘柄の特徴も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- ブラックニッカ スペシャル
- ブラックニッカ リッチブレンド
- ブラックニッカ ディープブレンド
- スーパーニッカ
- サントリー 角瓶 復刻版
- サントリー オールド
- サントリー スペシャルリザーブ
- キリンウイスキー 陸
- ホワイト&マッカイ スペシャル
- バランタイン バレルスムース
- バランタイン 10年
- グランツ トリプルウッド 8年
- ホワイトホース 12年
- デュワーズ 12年
- アイラミスト
- フォーピーツセイク
- ジャックダニエル
ブラックニッカ スペシャル


銘柄 | ブラックニッカ リッチブレンド |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
主要モルト | 宮城峡モルト |
参考価格 | 1,400~1,800円 |
ニッカウヰスキーの代表的なブレンデッドウイスキーといえば「ブラックニッカ」シリーズ。初代ブラックニッカは、ウイスキーの父:竹鶴政孝が理想とする本格的なスコッチタイプのブレンデッドウイスキーとして、そして「よいウイスキーをよりリーズナブルに」という信念のもと1956年に発売されました。その後、ブラックニッカは様々な派生品が発売されることに。ブラックニッカ スペシャルは、初代ブラックニッカの系統を引き継ぐ、実質的に三代目ブラックニッカになります。
ブラックニッカ スペシャルの特徴
- 穀物の甘味とフルーティーさ、かすかにスモーキー
- リーズナブルでバランスのとれた味わい
- 余市蒸溜所モルト、宮城峡蒸溜所モルト、宮城峡カフェグレーンをメインとしたブレンド
余市モルトと宮城峡モルトの風味は弱めですが、グレーンの優しい穀物感のある甘さをメインに、クセが少なく飲みやすい味わい。リンゴやメロンのフルーティーさや余韻にチョコレートがバランス良く感じられ、スモーキーさは弱めです。
ブラックニッカ スペシャルのホットウイスキー
メロンの風味と穀物の甘い味わいが強まります。だからといって甘ったるさはありません。アルコール刺激はほとんどなく、クセがないのでホットウイスキー初心者の方にオススメできます。
ブラックニッカ スペシャルはこんな方にオススメ
- 1000円代前半でバランス型ブレンデッドをお探しの方
- スモーキーさが控えめで、穀物の優しい甘さをお求めの方
- クセが少なく飲みやすいウイスキーをお探しの方



ブラックニッカ スペシャルはネットで買うよりもお近くの店舗で買った方がお得なことが多いですよ♪ホットウイスキーにすることでアルコール刺激が和らぎ、気分も安らぎます。


ブラックニッカ リッチブレンド


銘柄 | ブラックニッカ リッチブレンド |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
主要モルト | 宮城峡モルト |
参考価格 | 1,200~1,600円 |
さらに続けてニッカウヰスキーの「ブラックニッカ」シリーズから。ブラックニッカ リッチブレンドはブラックニッカシリーズの中で華やかな甘さに特化させたブレンデッドウイスキーです。
ブラックニッカ リッチブレンドの特徴
- フルーティーで華やかな甘い香りがある
- 華やかな宮城峡モルト、シェリー樽モルトが使われている
- ホットウイスキー以外ではオン・ザ・ロックスやハイボールもオススメ
ブラックニッカ リッチブレンドにつかわれている主な原酒は華やかでフルーティーな宮城峡モルトと優しい甘さのカフェグレーン。また、一部にドライフルーツ風味を有するシェリー樽熟成モルト原酒も使われています。ストレートではアルコール刺激や苦味を感じますが、他の飲み方では驚くほど飲みやすくなります。
ブラックニッカ リッチブレンドのホットウイスキー
甘味とレーズン風味が強まり、そのあとにかすかなビターさがおとずれ、弱めですがメロンの風味も感じられます。かすかなビターさがあることで、強くなったはずの甘味をあまったるく感じずにまろやかで優しい甘さをリラックスしながらが楽しめます。
ブラックニッカ リッチブレンドはこんな方にオススメ
- リーズナブルにシェリー樽モルトの華やかさを感じてみたい方
- ホットウイスキー以外にも、ハイボールやオン・ザ・ロックスも楽しみたい方
- 普段はブラックニッカの他銘柄を飲んでいるけれどリッチブレンドはまだ未挑戦の方



ブラックニッカ リッチブレンドはなんといってもリーズナブル。ネットで買うよりもお近くの店舗で買った方がお得ですよ♪価格以上に華やかさを楽しめる一本です。


ブラックニッカ ディープブレンド


銘柄 | ブラックニッカ ディープブレンド |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 45% |
主要モルト | 新樽熟成モルト |
参考価格 | 1,300~1,700円 |
続いて、同じくブラックニッカシリーズから“青い夜・心地良い深さ” をテーマにしたブラックニッカ ディープブレンドの紹介です。ラベルのデザインがまさに深さが表現された青い夜をイメージさせます。一日の終わり、夜が深まるとともに訪れる、ひとりの時間にディープブレンドでホットウイスキーはいかがでしょうか。
ブラックニッカ ディープブレンドには「新樽熟成モルト」が使われています。新樽とは一度もウイスキーなどの酒類の熟成につかわれていない新しい樽のこと。新樽は、酒類の熟成に使われた古樽に比べて、木材の成分が溶出しやすく、色づきが早く、香りも強いのが特徴です。
ブラックニッカ ディープブレンドの特徴
- アルコール度数が高くアルコール刺激は強めだが、ストレート以外の飲み方でもバランス崩れず楽しめる。
- リーズナブルながら味わい濃く、バニラや弱めのリンゴ、ビターさがある。
- ホットウイスー以外ではオン・ザ・ロックス、ハイボールもオススメ。
ブラックニッカ ディープブレンドはストレートで飲むと強めのツンとしたアルコール刺激・辛みがあるので、個人的にはストレート以外で飲むのをオススメします。
味わいの特徴としては、バニラやチョコレート、ウエハースの甘い風味と弱めのリンゴや柑橘類のフルーティーさがあります。それらの後に苦味が感じ取れます。スモーキーさは気にして探ってみるとわずかに感じられる程度です。
ブラックニッカ ディープブレンドのホットウイスキー
ホットウイスキーにすることで、バニラとリンゴ、そして優しい甘さが絶妙なバランスになります。ひとつ注意があるとすれば、濃いめにつくるとアルコール刺激や苦味も強く出てしまうので、ウイスキー:お湯=1:3くらいでお湯の割合を多めにすることをオススメします。
ブラックニッカ ディープブレンドはこんな方にオススメ
- 1,000円台の普段用宅飲みウイスキーをお探しの方
- リーズナブルにホットウイスキー、オン・ザ・ロックス、ハイボールを楽しみたい方
- ブラックニッカシリーズがお好きな方



アルコール度数が少し高めの45%と考えると、同価格帯で40%のボトルと比べてちょっとお得な気がしてしまうのは僕だけでしょうか。


スーパーニッカ


銘柄 | スーパーニッカ |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 43% |
主要モルト | 余市モルト原酒、宮城峡モルト原酒 |
参考価格 | 2,400~2,800円 |
日本のウイスキーの父、そしてニッカウヰスキー創業者である竹鶴政孝氏が追い求めた理想のウイスキーがスーパーニッカであり、政孝氏の最愛の妻・リタ夫人への愛と感謝から生まれた感動ストーリーが込められた銘柄です。1961年にそれまで政孝氏を支え続けてくれたリタ夫人が亡くなりました。政孝氏をその深い悲しみから立ち上がらせたのがスーパーニッカの開発でした。政孝氏がリタ夫人と交わした“誰もが認める本物のウイスキーをつくる”という約束は、スーパーニッカの誕生によって成し遂げられたのです。
現在のスーパーニッカは新樽熟成で華やかな宮城峡モルト・重厚で力強い余市モルトが主要モルトとしてブレンドされています。
スーパーニッカの特徴
- 甘さとまろやかなコク、ほのかなスモーキーが絶妙に調和。
- 味わい豊かで力強さがある。
- シングルモルトにも劣らないおいしさ。
穀物の優しい甘さや爽やかなメロンの甘さ、花のような華やかさ、木樽の風味の後にダークチョコレートとほのかなスモーキーさなど様々な要素がバランス良く調和しています。味わい豊かで力強さがあるウイスキーです。
スーパーニッカはアルコール度数が43%と少し高めなのが味わい豊かな一因でしょう。アルコール度数は高めですがアルコール刺激は少なめで、熟成感もそれなりにあり、ストレートでも問題ない飲みやすさです。
スーパーニッカのホットウイスキー
メロンの風味が一段と強まり、温かく華やかなメロンと心地良いビターチョコレートが穀物の優しい甘さととても相性良いです。ストレートでの味わい豊かさはそのままに、力強さはまろやかになってさらに飲みやすくなります。
スーパーニッカはこんな方にオススメです
- 日本のブレンデッドウイスキーで味わい豊かで深みのあるウイスキーをお探しの方
- ストレート以外でハイボールやホットウイスキーも楽しみたい方
- NHKドラマ「マッサン」を見て、そのモデルとなった竹鶴政孝氏のリタ夫人への想いがこもったウイスキーを飲みたい方



竹鶴政孝氏とリタ夫人に思いを馳せながら、ニッカの熱い想いをゆっくり味わうのもいいものです。スーパーなどの店頭でギリギリ2,000円台で買えるはずです。


サントリー 角瓶 復刻版


銘柄 | サントリー 角瓶 復刻版 |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 43% |
参考価格 | 2,500~3,000円 |
サントリー 角瓶が発売されたのは1937年のこと。サントリーの前身である「寿屋」は1924年からウイスキー製造を開始していましたが、初めて発売したウイスキーの「白札」とその翌年発売した「赤札」は大衆の支持をえられませんでした。資金難に見舞われていた寿屋が起死回生で発売したのが「サントリーウイスキー 12年もの」、のちにサントリー 角瓶と名付けられたウイスキーでした。
その後、角瓶は時代の変化に合わせてその時の人々に好まれるように変化してきました。現在の角瓶のイメージは「角瓶=ハイボール」という認識の方も多いのではないでしょうか。日本のハイボールブームの立役者は間違いなくサントリー 角瓶です。
サントリー 角瓶 復刻版の特徴
- 1937年当時の日本人向けに品質設計された味わい。
- 現行角瓶にはないドライフルーツ感と華やかさ。
- ハイボールよりもオン・ザ・ロックスやホットウイスキーがオススメ。
香り立ちからバニラやドライフルーツのどっしりした甘い香りを感じ取れ、控えめながらスモーキーさがあります。味わいはレーズンと蜜がつまったリンゴが強く、それと同時にスモーキーさも。余韻に木樽とカラメル、カスタードクリームを楽しむことができます。全体的に甘い風味要素が多い、ミディアムボディのウイスキーです。
サントリー 角瓶 復刻版のホットウイスキー
ホットウイスキーにすることで、はちみつやチョコレートの風味もわかりやすく感じ取れるようになりました。程よいスモーキーさとバニラ、はちみつ、カラメル、チョコレートの甘い風味がとても心地良く、濃いめにつくってもアルコール刺激はほとんどありません。
サントリー 角瓶 復刻版はこんな方にオススメ
- 日本のブレンデッドウイスキーで味わい豊かなものをお探しの方
- サントリー角瓶を愛する方
- 角瓶の歴史に思いをはせて楽しみたい方



サントリー角瓶 復刻版は店頭で見かけることはあまりないです。ネットで3,000円未満であれば購入検討していいと思います。


サントリー オールド


銘柄 | サントリー オールド |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 43% |
主要モルト | 山崎蒸溜所のシェリー樽原酒 |
参考価格 | 2,000~2,500円 |
サントリー オールドは1950年発売から70年以上日本で好まれているブレンデッドウイスキー。1950~1960年代では、「出世してから飲む酒」としてビジネスマン憧れのウイスキーだったようです。主要モルトには山崎蒸溜所のシェリー樽原酒が使われていて、昨今ジャパニーズウイスキー人気によって入手困難なシングルモルトウイスキー山崎の風味を少し楽しむことができます。
サントリー オールドの特徴
- 山崎原酒のシェリー樽感がある。
- レーズン・バニラの甘味がまろやかにまとまっている。
- 2,000円台のウイスキーの中では高コスパ。
香り立ちからはきちんと木樽やレーズン、弱めの柑橘が感じられ、味わいではバニラとレーズン感がまろやかにまとまっていて、鼻から抜けるシナモンのスパイシーな甘辛い風味が心地良いです。余韻にはオレンジピールチョコが感じ取れ、オレンジの爽やかな甘酸っぱさとビターチョコの風味が楽しめます。
サントリー オールドのホットウイスキー
ホットウイスキーにすることで、穀物の優しい甘さとビターチョコレート、バニラ、レーズンの風味が一段とバランス良くまとまります。サントリー オールドのおいしさをもっとも強く引き出せるのではないでしょうか。
ホットウイスキー以外の飲み方ではハイボールもオススメですので、暑い夏場はハイボールでスッキリと、寒い冬場はホットウイスキーでまったりと季節に関係なく楽しめます。
サントリー オールドはこんな方にオススメ
- 2,000円台で甘味があってバランスよくまとまりのあるウイスキーをお探しの方
- ホットウイスキー以外にハイボールにあうウイスキーをお探しの方
- 入手困難なシングルモルト山崎の代わりに、少しでも山崎感があるウイスキーを飲んでみたい方



個人的に、サントリー オールドをもっとも楽しめるのはホットウイスキーだと感じています。まだ試したことがない方は是非お試しください。
サントリー スペシャルリザーブ(3,000円前後を行ったり来たり)


銘柄 | サントリー スペシャルリザーブ |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
主要モルト | 白州蒸溜所のホワイトオーク樽原酒 |
参考価格 | 2,500~3,100円 |
サントリー スペシャルリザーブは、1970年に開催の大阪万博を見据えた1969年に「サントリー リザーブ」として発売されたブレンデッドウイスキーです。サントリーはサントリー リザーブを携えて大阪万博に出展し、国内のウイスキーファンはもちろん、来日した外国人からも良い評価を得ました。
翌年1971年には、ウイスキーの輸入が自由化し、同時に日本のウイスキー市場は国際化していきました。現行の「スペシャルリザーブ」に銘柄変更されたのは2008年のこと。スペシャルリザーブは日本のウイスキー国際化の波を乗り越えて今も愛されている実力派ウイスキーです。



ネットショッピング価格では3,000円オーバーになることが多いですが、酒屋さんの店舗などでは税抜きで2,000円台後半のところもありますよ。
サントリー スペシャルリザーブの特徴
- 強めの木樽の香り、リンゴと弱めのバニラの風味。
- 原酒に使われている白州蒸溜所のモルトを強く感じる。
- ハイボールとホットウイスキーがオススメ。
香りからは、酸味をともなうような木香の他にリンゴや弱めのバニラが感じ取れます。全体的に爽やかな香り立ちです。
味わいは、リンゴや洋ナシのフルーティーさ、バニラ、穀物の柔らかい甘さがあります。甘ったるさはなく、爽やかな甘さで、鼻から抜けていく香りに木の要素(削りたての白い木材のような)が強くあらわれます。
サントリー スペシャルリザーブのホットウイスキー
バニラ、フレッシュなフルーティーさと木樽の風味がより強くなります。爽やかな酸味がわずかに出てきたことで、バニラも感じつつ爽やかな飲み口のホットウイスキーになりました。他の飲み方よりも穀物の優しい甘さが目立つことで、ハイボールやオン・ザ・ロックスとは違ったおいしさが楽しめます。



ハイボールもオススメの飲み方です。シングルモルト白州の「森香る」を少し味わえますよ。
サントリー スペシャルリザーブはこんな方にオススメ
- 心地良い木の香りが味わえるウイスキーをお探しの方
- ストレートでも飲みやすく、ハイボールやホットウイスキーも楽しみたい方
- シングルモルト白州が入手困難だけど、少しでも白州感を味わってみたい方
キリンウイスキー 陸


銘柄 | キリンウイスキー 陸 |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 50% |
主要モルト | 山崎蒸溜所のシェリー樽原酒 |
参考価格 | 2,000~2,500円 |
キリンウイスキー 陸は、キリンディスティラリーが富士御殿場蒸溜所でつくるブレンデッドウイスキーです。富士御殿場蒸溜所の多彩な原酒を主体に、厳選した輸入原酒もブレンドし、アルコール度数50°で樽詰めして熟成。使われる樽材は北米産のホワイトオーク、容量180リットルの樽で熟成されます。小容量の樽熟成のメリットとして、原酒と樽の触れ合う表面積が大きくなり、木樽の豊かな香りをふんだんに得ることが可能。また、50°で熟成させることで、樽から甘く香ばしい風味が溶け出しやすいということがわかっているそう。また、「ノンチルフィルタード」製造によって、樽詰めした50°原酒にほとんど加水せず冷却ろ過を行わないことで、ウイスキー本来の味わいが楽しめる品質設計になっています。
キリンウイスキー 陸の特徴
- 甘く華やかな香りと味わい。
- アルコール度数は50度と高いけれど、きれいな味わいで飲みやすい。
- ノンチルフィルタードのウイスキーをリーズナブルに楽しめる。
香りは、甘くクリーミーなバニラ、華やかさ、チョコレートが感じ取れます。アルコール度数が高い分、少しアルコールの刺激もあります。
味わいは、バニラ、弱めの甘い柑橘(ネーブルオレンジ)、加熱された甘酸っぱいリンゴ、穀物、苦味、華やかなエステリーさ、わずかに焦げのスモーキーさが感じられます。加熱されたリンゴと穀物の組み合わせはアップルパイのようにも感じ取れました。味覚としての甘味は強めで、苦味もあることで飲み飽きしない味わいに。
年数表記のないアルコール度数50°ですが、思ったよりもアルコール刺激のトゲトゲしさはなく、ストレートでも飲みやすいです。
キリンウイスキー 陸のホットウイスキー
優しい穀物の甘さ、お湯割りしてわずかの間だけチョコレートと安定のバニラの風味が楽しめるホットウイスキーです。時間が経つと後味の苦味が目立ってきて、余韻は短く早めに消えていきます。
余韻は短いですが、前半で味わえる風味はぜひ一度お試しいただきたいです。
キリンウイスキー 陸はこんな方にオススメ
- リーズナブルに様々な飲み方で楽しめるウイスキーをお探しの方
- きれいで甘い風味が強めのウイスキーをお探しの方
- 様々な料理との相性が良いウイスキーをお探しの方



キリンウイスキー 陸は、アルコール度数が高いわりにきれいで飲みやすい味わい。好みで加水して薄めても良いので、ウイスキー初心者にもオススメです。


ホワイト&マッカイ スペシャル


銘柄 | ホワイト&マッカイ スペシャル |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
主要モルト | ダルモア、フェッターケアン、タムナヴーリン、アイル・オブ・ジュラなど |
アルコール度数 | 40% |
参考価格 | 1,500~2,000円 |
1,000円台のスコッチブレンデッドウイスキーでオススメなのが、トリプルマチュアード製法でつくられている「ホワイト&マッカイ スペシャル」です。ダルモア、フェッターケアン、タムナヴーリン、アイル・オブ・ジュラをはじめとする35種類以上のモルト原酒がそれぞれシェリー樽で熟成されます(熟成①)。その後それぞれのモルト原酒をブレンドして、再びシェリーバットで数ケ月熟成(熟成②)。ブレンデッドモルト原酒と別に熟成させていたグレーン原酒をブレンドして、さらにシェリーバットで2~3か月熟成(熟成③)が施されます。
ホワイト&マッカイ スペシャルの特徴
- レーズンやカラメル、ハーブ、ママレードなどの甘い風味。
- ミディアムよりのライトボディ。
- 3回熟成による味わい深い複雑さが1,000円台!
香りは、華やかで甘い香りが印象的。レーズン系のドライフルーツや甘酸っぱいプルーンが感じ取れます。
味わいからは、レーズンと、直後に清涼感と甘さを持つハーブ、コクのあるべっこう飴のようなカラメルをまず感じ、レーズンが数秒で消えた後にオイリーさをともなったリンゴ、ママレードジャムが目立つように。最後は少し甘いオイリーさが残ります。スモーキーさも少しあり、スコッチウイスキーとして完成された味わい。弱めのアルコール刺激と金属臭もありますが、1,000円台であることを考えるとこの複雑さと深みのある味わいは素晴らしい仕上がりです。
ホワイト&マッカイ スペシャルのホットウイスキー
ストレートよりも柑橘の皮で感じるような苦味が強いですが、バニラ・レーズンの風味も強く、ママレードも感じられることでバランスの良いまとまり。
時間が経ってもバランス崩れずまろやかな甘さが楽しめます。個人的に、ホワイトマッカイ スペシャルをもっともおいしく飲めたのがホットウイスキーです。
ホワイト&マッカイ スペシャルはこんな方にオススメ
- 1,000円台で味わい深くバランスの取れたウイスキーをお探しの方
- レーズンやプルーンの風味が楽しめるウイスキーをお探しの方
- コクのある甘さをもつウイスキーをお探しの方



1,000円台の割に香り・味わいともに濃く豊かです。様々な飲み方でおいしく楽しむことができるので、コスパ抜群といえるでしょう。


バランタイン バレルスムース


銘柄 | バランタイン バレルスムース |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
主要モルト | グレンバーギー、ミルトンダフ、グレントファーズ、スキャパなど |
アルコール度数 | 40% |
参考価格 | 2,300~2,600円 |
バランタインは創業から約200年、スコッチウイスキーで世界第2位の販売量を誇る老舗ウイスキーメーカーです。1895年にはヴィクトリア女王からイギリス王室御用達の称号を得たことでスコットランドを代表するウイスキーメーカーに上り詰めました。
バランタイン バレルスムースはシリーズの中でもリーズナブル(2,000円前後)で、バレルスムース専用にブレンドされた原酒を、バランタイン独自のチャーシステムで内側を丁寧に焼き上げたアメリカンオーク樽で後熟(マリッジ)させて仕上げられています。「チャー」とは、樽の内側を直火で焼き付けることで、チャーによって樽内側に炭化層がつくられ、炭化層からはキャラメルのような風味成分などがウイスキーに溶出します。
バランタイン バレルスムースの特徴
- キャラメルの甘い風味が強い。
- 価格帯の割にまろやかで、飲みやすさ重視のバランスタイプ。
- ホットウイスキーがオススメの飲み方。
香りは、キャラメルやバニラの甘さが強く感じ取れます。注いだ直後はあまり感じませんでしたが、時間経過とともに華やかさとフルーティーさも現れます。
味わいからは、まず最初にキャラメルと、香りではほとんど感じなかったみずみずしいフルーティーさが感じられ、次いでバニラを、終盤ではウエハースのような穀物系の風味が感じ取れました。鼻から抜ける風味にリンゴのフルーティーさがあり、甘味と苦味が程よくあります。ほんのわずか焦げ感がありますが、スモーキーというほどではありません。余韻は短め。
バランタイン バレルスムースのホットウイスキー
ストレートで感じていたよりもキャラメルの風味は弱まりましたが、リンゴとバニラの風味が強まり、ほのかに穀物の優しい甘さも。甘い香りは強いのですが、舌で感じる甘味はスッキリしています。余韻は短いですが、非常に飲みやすいホットウイスキーです。
バランタイン バレルスムースはこんな方にオススメ
- キャラメルの甘い風味が楽しめるウイスキーをお探しの方
- 甘い風味のバランス型ウイスキーをお探しの方
- ホットウイスキーで飲みやすいリーズナブルなウイスキーをお探しの方


バランタイン 10年


銘柄 | バランタイン 10年 |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
主要モルト | グレンバーギー、ミルトンダフ、グレントファーズ、スキャパなど |
アルコール度数 | 40% |
参考価格 | 2,300~2,600円 |
続いて同じくバランタインシリーズから「バランタイン 10年」を紹介します。2024年5月で惜しまれつつ出荷停止となったバランタインの主力銘柄「バランタイン 12年」の後継銘柄として、2024年5月14日に発売されました。バランタイン10年は、グレンバーギー、ミルトンダフ、グレントファーズなどをキーモルトとして、それ以外にも厳選された数十種類の最低10年以上熟成させた原酒がブレンドされています。
バランタイン 10年の特徴
- 熟したリンゴ、バニラ、カスタードクリームの風味が楽しめる。
- 終売になってしまったバランタイン 12年の後継銘柄。
- 12年と比べると濃さや熟成感は弱いが、初心者向けの飲みやすい味わい。
グラスにウイスキーを注いだ直後は華やかさがあり時間が経つとあまり感じなくなります。熟したリンゴやバニラ、オレンジの香りが強く感じられます。
味わいからは、さわやかでしっかりめのリンゴと弱めのオレンジ、バニラ、カスタードクリームやカラメルのコクのある甘い風味があります。スモーキーさはほとんどありません。余韻の長さは中程度で、後半にはカスタードクリーム+カラメル=プリンのような味わいも楽しめます。
バランタイン 10年のホットウイスキー
リンゴ、バニラ、カスタードクリーム、カラメルの甘い風味をもっとも強く楽しむことができます。オレンジはほとんど感じられず、カラメル系のほろ苦さが出て飲み飽きしない味わいに。
ほっこりした飲み心地でリラックスしたい時にゆっくり飲みたくなるホットウイスキーです。ウイスキー:お湯=1:2の濃いめにつくるのが、個人的なオススメです。
バランタイン 10年はこんな方にオススメ
- ウイスキーにこれから挑戦したい初心者(クセがなく飲みやすい)
- 甘い風味のバランス型ウイスキーをお探しの方
- オン・ザ・ロックスやホットウイスキーでまったり飲めるウイスキーをお探しの方



ネットショッピングでは3,000円台前半ですが、店頭価格では2,000円台のお店が多い印象です。


グランツ トリプルウッド 8年


銘柄 | グランツ トリプルウッド 8年 |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
主要モルト | グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィ、アイルサベイ |
参考価格 | 2,000~2,500円 |
スコッチウイスキーとしての販売量がバランタインに次ぐ世界第3位を誇るブランドが「グランツ」です。グランツシリーズは特徴的な三角ボトル。グランツのキーモルト「グレンフィディック」と同様の形状です。この三角はウイスキーづくりに重要な要素である「火・水・土」をあらわしています。
「グランツ トリプルウッド 8年」は2022年に発売されたまだ新しい銘柄。“トリプルウッド”とある通り、熟成には異なる3種類の樽が使われています。アメリカンオーク樽は繊細なバニラの口当たり、リフィルバーボン樽は濃厚でまろやかな甘味、ヴァージンオーク樽はスパイシーなたくましさを原酒に付与し、それぞれ8年以上熟成させた原酒をブレンドすることでなめらかな口当たりと芳醇な味わいを生み出しています。
グランツ トリプルウッド 8年の特徴
- 熟したリンゴのフルーティーさ、甘くクリーミーなバニラの風味が特徴。
- 2,000円台前半としては味わい豊かで高コスパ。
- ミディアム寄りのライトボディでどの飲み方も楽しめる。
香りからバニラと熟したリンゴの甘さを感じ取れます。わずかにアルコール感はあるものの華やかでフルーティーな香りの方が印象的です。
味わいは、最初から熟したリンゴとバニラの風味が強く感じられ、穀物の優しい甘味と弱い苦味もあり、全体的にバランス良くまとまっています。余韻は長めでで甘味が主体、リンゴとバニラのフルーティーさの後にビターチョコがあらわれ、苦味はまろやかに消えていき、最後はウエハースのような風味が残ります。
グランツ トリプルウッド 8年のホットウイスキー
木の香りとフルーティーさが強まり、それがとても心地良い。甘味がメインなのは変わりませんが、苦味・雑味が弱まるのでよりフルーティーで飲みやすいホットウイスキーになります。ただし華やかさやフルーティーさは徐々に消えていくので、ゆったりまったりとホットウイスキーを楽しむことはできません。それでも一度は試していただきたいオススメの飲み方です。
どんな飲み方をしてもオールマイティーに飲みやすく楽しめますので、宅飲み常備の一本としてもオススメ。
グランツ トリプルウッド 8年はこんな方にオススメ
- 2,000円台前半で色々な飲み方が楽しめるウイスキーをお探しの方
- 華やかでフルーティーなタイプのウイスキーをお探しの方
- リーズナブルでアルコール刺激が少なく初心者も飲みやすいウイスキーをお探しの方


ホワイトホース 12年


銘柄 | ホワイトホース 12年 |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
主要モルト | ラガヴーリン、クライゲラキ、グレンエルギン |
参考価格 | 2,000~2,500円 |
日本国内でのスコッチウイスキー販売量第1位の「ホワイトホース」。ホワイトホースといえば、キーモルトに“アイラの巨人”と言われるラガヴーリンが使われていることで有名。ラガヴーリンはアイラモルトの中でも重厚で深みがあるスモーキータイプのシングルモルトウイスキーです。そんなホワイトホースの中で、ホワイトホース 12年は日本市場専用に開発されたプレミアム品なんです。
ホワイトホース 12年の特徴
- リンゴのフルーティーさとバニラの風味。
- まろやかなミディアムボディで余韻が長い。
- 同価格帯のブレンデッドウイスキー12年クラスの中では高いトータルバランス。
香り立ちは強く、グラスにウイスキーを注いでいる瞬間から熟した赤いリンゴの甘い香りが立ち上ります。グラスに鼻を近づけるとリンゴ、バニラ、わずかに優しいスモーキーさが感じ取れます。
味わいは熟した赤いリンゴ、バニラ、はちみつ、カラメル、ドライプルーンの風味が強く、鼻から抜ける香りの中にバニラウエハースとプルーンが感じ取れます。アルコール刺激は少なく、口当たりはまろやか。コクのある甘味が強めで酸味・苦味・渋味とのバランスが良いです。
ホワイトホース 12年のホットウイスキー
甘味とフルーティーさ、スモーキーさがとても優しくまろやかにまとまります。余韻に少しメロンの風味も現れ、風味豊かにホットウイスキーが楽しめます。
個人的にホワイトホース 12年のもっともオススメの飲み方がホットウイスキーです。
ホワイトホース 12年はこんな方にオススメ
- 普段の宅飲みでホワイトホース(ノンエイジ)を飲まれている方
- 2,000円台で華やかでコクのある甘い余韻と優しいスモーキーさのウイスキーをお探しの方
- ホワイトホースの日本限定品の実力が気になる方



ホワイトホース(ノンエイジ)とは印象が異なりアルコール刺激がかなり抑えられてまろやかで飲みやすいですよ。


デュワーズ 12年


銘柄 | デュワーズ 12年 |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
主要モルト | アバフェルディ、オルトモア、ロイヤルブルックラ、クレイゲラキ |
参考価格 | 2,600~3,000円 |
デュワーズは、アメリカで「スコッチといえばデュワーズ」といわれるほど高い人気を誇るブレンデッドウイスキーです。樽熟成させたモルト原酒とグレーン原酒をブレンド後、そのブレンデッドウイスキーを再び樽の中で熟成させる「ダブルエイジ製法」がデュワーズの特徴で、これによってなめらかでバランス良くスムーズな仕上がりに。



2024年1月頃からフルリニューアルされ、味わいが少し変わりました。旧ボトルよりも新ボトルの方がホットウイスキーにあうように(個人的意見)
デュワーズ 12年の特徴
- オレンジのような柑橘感とバニラの風味。
- 飲みやすいミディアムボディー。
- どの飲み方でもおいしく楽しめる万能タイプ。
香り立ち、穀物の香りとチョコレートが混じり合った麦チョコが第一印象でした。さらにオレンジのような甘い柑橘の香りを感じます。
味わいは、香りで感じていたチョコレートは影を潜め、最初にオレンジやはちみつの甘い風味を感じます。ウイスキーを飲み込んで喉を通ったあとにリンゴとバニラ、チョコレートを感じ取ることができました。アルコール刺激は弱め。何かの風味が突出しているということはなく、バランスの整った味わいです。
デュワーズ 12年のホットウイスキー
オレンジとチョコレートの風味が強まり、それでいて軽快な甘さのホットウイスキーです。優しい香りと味わいで、気軽にホットウイスキーを楽しみたいときにオススメです。
デュワーズ 12年は公式サイトでも、「ハイボールを、ちょっと贅沢に。」という文言があるハイボール推しのウイスキーですが、実はどの飲み方もおいしく楽しめる万能タイプの一本。
デュワーズ 12年はこんな方にオススメ
- ホットウイスキーをはじめ、どんな飲み方も合うウイスキーをお探しの方
- スーパー・ドラッグストアでも購入可能な3,000円以下のおいしいスコッチウイスキーをお探しの方
- 華やかでフルーティーなちょっと贅沢ハイボールも楽しみたい方



デュワーズ12年はスーパーでも取り扱いがあり3,000円以下で購入できるところも。
飲みやすさと味わいの面で文句なしのブレンデッドウイスキーです!


アイラミスト オリジナルピーテッド


銘柄 | アイラミスト オリジナルピーテッド |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
主要モルト | ラフロイグ |
アルコール度数 | 40% |
参考価格 | 2,300~2,800円 |
アイラミストは、もともとは販売用としてではなく、当時のアイラ島大地主の息子のためのバースデーパーティー用につくられたものでした。この時のウイスキー製造を担当したのが当時のラフロイグオーナーだったイアン・ハンター氏。アイラミストにはキーモルトとして、アイラ島のウイスキーの中で圧倒的な生産量を誇るラフロイグが使われているのです。
ラフロイグといえば、「好きになるか、嫌いになるかのどちらか。」といわれるほど強烈な個性を持つウイスキー。アイラ島大地主はラフロイグが使われたブレンデッドウイスキーを飲んで「アイラの霧のようだ」と言ったのがアイラミストの始まりといわれています。
アイラミスト オリジナルピーテッドの特徴
- アイラモルト特有のスモーキーさと薬品感が控えめに楽しめる
- バニラやカラメルのコクのある甘さとスモーキーさがバランス良い
- アイラシングルモルトほどの強烈な個性はないから飲みやすい
香りからは、弱めのリンゴとヨード香(イソジンうがい薬系)があり、控えめながらアイラモルトの個性も感じ取れます。
味わいは、口に入れた直後にアルコール刺激を感じるものの、スモーキーさ、ヨード、バニラ、カラメルの風味と甘味が強く、少し遅れて潮とチョコレート、穀物の甘さ、柑橘、程よい苦味が感じられるように。鼻から抜けていく香りにアイラモルトの存在を感じ取れます。
アイラミスト オリジナルピーテッドのホットウイスキー
スモーキーさが強まる一方で、薬品臭が薄まります。穀物の優しい甘さとスモーキーさが心地良く楽しめるでしょう。アイラのウイスキーは薬品ぽさも売りの一つなので、アイラファンには物足りないかもしれませんが、薬品感が苦手な方にとってはとても飲みやすいスモーキーホットウイスキーです。
アイラミスト オリジナルピーテッドはこんな方にオススメ
- コスパ良く飲みやすいスモーキーウイスキーをお探しの方
- ラフロイグなどアイラモルトを購入するにはハードルを感じていて、その前にアイラモルト感抑えめなウイスキーを試したい方
- スモーキー系でホットウイスキーにあうウイスキーをお探しの方


フォーピーツセイク


銘柄 | フォーピーツセイク |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
アルコール度数 | 40% |
参考価格 | 2,700~2,950円 |
フォーピーツセイクはボトラーズとして有名なアンガスダンディー社によって製造されているスモーキータイプのブレンデッドウイスキーです。ボトラーズとは、蒸留所やその所有企業からウイスキーを樽などで買い付けて独自に熟成させてボトリングする業者のこと。アンガスダンディー社はスコットランドにグレンカダム蒸留所(スペイサイド)とトミントール蒸留所(ハイランド)も所有しています。



フォーピーツセイクにグレンカダムとトミントールの原酒が使われているかはわかりません。情報がほとんど無いので謎のウイスキーなんです。
フォーピーツセイクの特徴
- 土や草、少し潮が香るスモーキーブレンデッドウイスキー。
- ウイスキーが高騰している中で2,500円ほどで購入できてコスパ良し。
- ブレンデッドウイスキーの中では強めのスモーキータイプ。
香りからは、バニラやカラメルの甘い香りと同時に正露丸のような薬品臭とスモーキーさが感じ取れます。
味わいでは、土や草木の風味、弱めの八角やミントのような甘く清涼感のあるスパイシーさ、アイラモルトのようなスモーキーさと薬品感を強く感じます。バニラやカラメルの甘い風味は香りで感じたほど強くはありません。アルコールのピリピリした刺激と苦味はありますが、ミディアム~フルボディの酒質で飲みごたえあり。鼻から抜けていく香りにレモンのような柑橘も少し感じます。
フォーピーツセイクのホットウイスキー
甘さが引き立ち、苦味や薬品感は落ち着きます。それでいてスモーキーさは強いままなので、甘くスモーキーな風味が強いホットウイスキーです。スモーキーは好きだけど、薬品臭が強いのは苦手という方にはピッタリでしょう。
フォーピーツセイクは、アイラモルト好きであれば(シングルモルトほどの個性はありませんが)どの飲み方も楽しむことができ、それぞれの飲み方で少しずつ印象が異なるウイスキーだと感じます。特にホットウイスキーにしたときはブレンデッド特有のグレーン感が優しい風味を与えてくれます。
フォーピーツセイクはこんな方にオススメ
- スコッチのアイラモルトの風味が好きで、コスパの良いウイスキーをお探しの方
- スモーキーなハイボール・ホットウイスキーに合うウイスキーをお探しの方
- 飲みやすさがありつつ、スモーキー&薬品感も楽しめるウイスキーをお探しの方



フォーピーツセイクは酒のやまやで購入可能です。2025年2月時点で税込み2,750円ですよ。
ジャックダニエル ブラック


銘柄 | ジャック ダニエル ブラック(Old No.7) |
原産国 | アメリカ(テネシー州) |
分類 | テネシーウイスキー |
アルコール度数 | 40% |
参考価格 | 2,000~2,500円 |
ジャックダニエルはアメリカンウイスキーを代表するブランド。アメリカンウイスキーといえばバーボンウイスキーを思い浮かべる方は多いと思いますが、アメリカンウイスキーとして販売数でダントツ一位を誇るのがテネシーウイスキーに分類されるジャックダニエルです。
テネシーウイスキーの最大の特徴、それは「チャコールメローイング製法」。チャコールメローイング製法とは、蒸留したてのウイスキーをサトウカエデの木炭で時間をかけてろ過する製法。この製法によって角がとれてまろやかな味わいになります。
ジャックダニエル ブラックの特徴
- メープルシロップと接着剤の風味強め。
- アルコール刺激は少ない。
- ホットウイスキー以外のオススメの飲み方はオン・ザ・ロックス。
香りからは、酸味をともなうエステリーさ(弱いと華やか、強いと接着剤臭)とメープルシロップの甘い香りが印象的です。ジャックダニエルはエステリーさが強くまさに接着剤のにおい。複雑さはそれほどありませんが、香りからしてかなり個性的です。
味わいも香りで感じた通りの接着剤とメープルシロップ感。華やかさも感じますがそれを上回る接着剤臭です。テネシーウイスキーの特徴でもあるチャコールめローイング製法の影響でしょうか、アルコール刺激はそれほど強くはなく、なめらかな舌触りとスコッチウイスキーのスモーキーさとは異なった甘く焦げた炭感があります。
ジャックダニエル ブラックのホットウイスキー
お湯で割ってすぐは接着剤臭が強いですが、少し時間をおくと接着剤臭はかなり弱まり、とてもまろやかな飲み口になります。メープルシロップの風味はきちんと残り、ジャックダニエルの個性を柔らかく楽しめるでしょう。
ストレートではどうしても接着剤臭が気になってしまう方でも、ホットウイスキーであれば格段に飲みやすくなります。ジャックダニエルを買ってみたはいいものの、個性が強すぎてボトル一本消費できないかもと感じてる方はぜひ試していただきたいです。
ジャックダニエル ブラックはこんな方にオススメ
- 普段バーボンウイスキーを飲み慣れていて、接着剤臭に耐性がある方
- メープルシロップの風味をウイスキーで楽しみたい方
- 2,000円台で個性が強めのウイスキーをお探しの方



最初は飲み慣れていないせいでダメかもと思っても、飲み進めるうちに段々クセになってくるかもしれませんよ。(僕のように)


最後に:ホットウイスキーで冬も楽しいウイスキーライフを
3,000円以下のホットウイスキーにあう銘柄を18本紹介しました。寒い夜にホットひと息つける、お供のウイスキーの参考になりましたでしょうか。普段の宅飲みウイスキーがほとんどハイボールだけという方も中にはいらっしゃるでしょうが、ぜひホットウイスキーもお試しいただき、より良い宅飲みを楽しんでいただけたらと思います。