サントリーウイスキーの角瓶は日本でもっとも有名なウイスキーではないでしょうか。「ウイスキーがお好きでしょ♪」の歌が流れるCMでおなじみですね。
日本のハイボールブームのきっかけは角瓶による角ハイボールなんです。
ウイスキーのCMを想像するとなったとき、女優の井川遥さんが店主を演じるサントリー角瓶のCMをまっさきに思い浮かべてしまう人は多いはず。最新のCMである「ひとりでハイ&カラ!」では井川遥さんが鶏のから揚げをおいしそうに食べながら角ハイボールをゴクリと飲み込む姿がかわいらしさもあって印象的です。
- ハイボールにすることでおいしさ際立つ。
- 低価格ながらしっかりしたコクがある。
- 他の飲み方もバランス崩れず実はおいしい。
記事の後半では同価格帯のブラックニッカ スペシャルとの比較もしています。ぜひ最後まで読んでいってください。
※上記商品リンクは大容量ボトルです。参考までにご覧ください。700mlボトルはお近くのスーパーや酒屋さんでお求めになられた方がお得だと思います。
サントリー 角瓶の基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | サントリー 角瓶 |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
キーーモルト | 山崎と白州蒸溜所のバーボン樽原酒 |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | サントリースピリッツ |
取扱い | サントリーホールディングス |
参考価格 | 1,200~1,500円 |
ストーリー
日本でもっとも有名であろうサントリーウイスキーの角瓶は1937年に誕生し、85年以上もの間日本人に愛され続けているロングセラーウイスキーです。サントリー創業者にして不屈の男・鳥井信治郎氏が日本人の繊細な味覚に合うスコッチに負けない日本のウイスキーを目指し完成させました。
角瓶の開発にあたっては、鳥井信治郎氏自身がマスターブレンダーとして数えきれないほどのブレンドを試作。技術者をスコットランドに派遣するなどして研究を重ね、満足のいく品質に仕上げました。
角瓶の外観はとても特徴的で遠くから見ても容易に認識できます。瓶のデザインは薩摩切子にヒントを得た亀甲模様です。スーパーやコンビニなどどこでも買えてとても見慣れている角瓶ですが、実はラベルにも瓶にも「角瓶」の文字はありません。角瓶の発売当時の正式名称は「サントリーウイスキー12年もの」でした。当時の角瓶は高級ウイスキーでしたがそのおいしさにより消費者からの支持を得て、亀甲カットが入った角型のボトルも評判を呼び、いつしか「角瓶」の愛称が定着したようです。1950年代には正式に「サントリー角瓶」の名称が採用されました。
大人気となった角瓶ですが若者のウイスキー離れが大きな要因となって1980年頃から出荷量は減少し2007年には販売量がかなり落ち込んでいました。そんななかサントリーさんの多大な企業努力「ハイボール」復活プロジェクトによって2008年に角瓶による「角ハイボール」プロジェクトが開始されます。
地道なプロモーションの展開と皆さんも記憶にあるでしょう角瓶の「ウイルキーが、お好きでしょ」CMによってハイボールブームが一気に加速しました。当時のCMでは女性店主役に女優の小雪さんが起用されていました。
角瓶は、山崎と白州蒸溜所のバーボン樽原酒をバランスよく配合し、甘やかな香りと厚みのあるコク、ドライな後口が特長のウイスキー。そのおいしさは、ハイボールにすることでいっそう引き立ちます。
出典:サントリー公式サイト 角瓶製品紹介
サントリー公式サイトでも角瓶をハイボールで楽しむことを推しています。
角瓶はいまでは年間売上300万ケースを超え、世界のウイスキー出荷量ベスト30にも入っています。ちなみにこのベスト30に入っている日本産ウイスキーは角瓶だけです。
角瓶のテイスティングレビュー・評価
角瓶の特性レーダーチャート
角瓶の特徴
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
原酒には山崎と白州蒸溜所のバーボン樽原酒が使わているのですが、特出した個性という点では控えめです。香り・味わいともに強くはありませんが、調和がとれています。
香りは穏やかでかすかにハーブとはちみつを合わせたような甘くオイリーな香りがします。口に含んで味わうと「この要素が強く感じる」ということは少なく、様々な要素がバランス良くまとまっている印象です。強いて挙げるとハーブ系の透明感のある華やかさと穀物の優しい甘味、マイルドなオイリーさがあります。
余韻は甘くオイリーな味わいが数秒続き、最後にアルコールのピリピリした刺激が残ります。
開栓直後はアルコール刺激は強めに感じましたが、開栓してから時間が経つまたは上の画像位までの残量になるとストレートでもおいしく飲めるくらいにアルコールは感じにくくなりました。
角瓶の飲み方別 オススメ度(5段階)
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 3 |
加水 | 4 |
オン・ザ・ロックス | 4 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 4 |
加水 オススメ度:
まろやかな穀物の甘味とハーブが強まります。アルコール刺激も弱まり、余韻にハーブ系の華やかさが感じられます。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
甘味はスッキリしますがまろやかさがあります。穀物の優しい甘味がありますが余韻にビターさが出るのでスッキリした味わいが楽しめます。
ハイボール オススメ度:
ハーブ系とはちみつを合わせた風味がもっとも楽しめます。
クリーンでスッキリした飲み口ですがしっかり味わいがあり、食事も選ばず合わせることができる万人受けするハイボールです。
公式サイトにある「角ハイボールをおいしいつくり方」は角:炭酸水=1:4です。
ホットウイスキー オススメ度:
ウイスキー:お湯=1:2でテイスティングしてみました。
甘味と同時に苦味があり、先に甘味が消えていき心地良い苦味が残ります。
アルコール刺激は少なくバランスが崩れないので、ハイボールとは別のおいしさが楽しめます。だまされたと思って試してみて下さい。
ブラックニッカ スペシャルとの比較
ほぼ同じ価格(1,200~1,500円)で購入でき、ウイスキーに関してはサントリーのライバル企業ともいえるニッカの「ブラックニッカ スペシャル」と比較しました。ほぼ同じ色合いです。
ボトルはどちらも四角いビンですが角瓶は透明であるのに対してブラックニッカスペシャルはボトルが黒く中身がほとんど見えません。
サントリー 角瓶とブラックニッカ スペシャルの特性比較
サントリー 角瓶とブラックニッカ スペシャルの特徴比較
この2銘柄に絞った比較表も用意しました。
サントリー 角瓶 | ブラックニッカ スペシャル | |
---|---|---|
特性 | クリーンで万人受けする | 個性が感じられ、濃さがある |
特徴 | ・まろやかなオイリーさがある ・際立った特徴は少ないがまとまりがある | ・穀物やフルーティーさやバニラ等の甘味 ・コクにもつながる苦味と渋味が少しある |
角瓶とブラックニッカスペシャルはほぼ同価格ですが、香り・味わいの方向性は異なります。角瓶はクセがなくさすがは国内売上No.1の万人受けタイプです。ブラックニッカスペシャルは穀物感やフルーティーさ等がきちんと感じられるので個性を打ち出すタイプです。
どちらもストレートではアルコール刺激が強めですが、それ以外の飲み方ではバランスが崩れずにおいしく楽しめます。
普段の宅飲みには角瓶とブラックニッカスペシャルの両方を持つことをオススメします。その時の気分に合わせて特徴の違うハイボールが楽しめますよ。
感想・まとめ:ウイスキーがお好きでしょ♪ハイボールをつくりましょ♪
日本でハイボールを飲む人であれば知らない人はいないであろう「角瓶」の紹介でした。今さらの紹介にはなりましたが、このレビューをもとに他の角瓶シリーズも比較レビューしていきます。
普段は居酒屋でのみ角ハイボールを楽しんでいた方は、ぜひ宅飲みでも楽しんでください。ホットウイスキー等の飲み方も角瓶の味わいをさらに深く知ることができますよ。
- コスパが良くて、少しコクも感じられるハイボールが飲みたい方
- 居酒屋で角ハイボールがおいしいと感じ、宅飲みでも楽しみたい方
- スモーキータイプのウイスキーを好んで飲まれている方