ブラックニッカ リッチブレンドはブラックニッカシリーズの中でも華やかな香りに特化したブレンデッドウイスキーです。
ラベルの「ヒゲのおじさん」こと「キング・オブ・ブレンダーズ」とその縁取りはリッチ感のあるゴールドで描かれています。タイトル写真のリッチブレンドは照明のあたりかたのせいか少しダークな印象に見えますが、実際には下の写真のようにキラキラしてます。
ブラックニッカシリーズはニッカウヰスキーのリーズナブルなブレンデッドウイスキーです。
ブラックニッカの派生品第1段はクセのないクリアな味わいを目指した「ブラックニッカ クリアブレンド(現在のブラックニッカ クリア」でした。その後第2段として芳醇さと豊かなコクを目標にしたのが「ブラックニッカ リッチブレンド」です。
- シェリー樽モルトがキーモルトでレーズンの風味。
- フルーティーで華やかな甘い香りがある。
- ストレートよりもオン・ザ・ロックスやハイボールがオススメ。
ブラックニッカ リッチブレンドの基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | ブラックニッカ リッチブレンド |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
キーモルト | 宮城峡モルト |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | ニッカウヰスキー |
取扱い | アサヒビール |
参考価格 | 1,000~1,500円 |
ストーリー
初代「ブラックニッカ」が発売された1956年から41年後に最初のブラックニッカ派生品「ブラックニッカ クリアブレンド」が誕生しました。クリアブレンドはその後さらにクリアな品質に特化し名前も「ブラックニッカ クリア」に変更されました。
2013年、クリアとはまったく異なる方向性で芳醇さと豊かなコクをテーマに「ブラックニッカ リッチブレンド」が誕生しました。
リッチブレンドは誕生してからまだ10年ほどの割と新しい銘柄です。
公式サイトをみてみると、ロックでの飲み方が推奨されています。
ブレンドに使われている主な原酒は、宮城峡モルト原酒とカフェグレーン原酒です。カフェグレーンとはニッカウヰスキー特有のカフェ式連続式蒸留機によってつくられる「とうもろこしの優しい甘さをしっかり残した」グレーンウイスキーです。さらに5~8年シェリー樽で熟成させたモルト原酒もブレンドすることで、リッチブレンドのテーマである「芳醇さと豊かなコク」の香りと味わいを表現しています。
ブラックニッカ リッチブレンドのテイスティングレビュー・評価
ブラックニッカ リッチブレンドの特性レーダーチャート
ブラックニッカ リッチブレンドの特徴グラフ
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
グラスに鼻を近づけるとやや刺激をともなったアルコールのにおいとともにレーズンの甘い香りが感じ取れます。香りの強さはそれほどありません。
口に含むとリンゴや洋ナシの爽やかな甘い風味が先にきて、のどを通るころにレーズンが感じ取れます。それと同時に後味にかけて苦味がやってきて余韻にもしばらく苦味が残っています。
甘味はやや甘ったるさがあり、チェイサーなしにずっと飲んでいると徐々にアルコールのピリピリ刺激によって舌がしびれてきました。スモーキーさはほとんどありません。
ブラックニッカ リッチブレンドの飲み方別 オススメ度(5段階)
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 2 |
加水 | 4 |
オン・ザ・ロックス | 4 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 5 |
加水 オススメ度:
数滴でバニラとチョコレートの甘味が出てきます。
アルコール感は弱まり甘味が出るので、ストレートよりもだいぶ飲みやすくなります。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
ストレートより甘味が抑えられますが個人的には程よい甘味です。
苦味は感じられますがイヤな苦味ではありません。むしろちょっと大人なビターさといった表現が合います。チョコレートの風味もありますのでビターチョコレート感がでた印象です。
ハイボール オススメ度:
レーズン風味が強いハイボールになります。接着剤のにおいは消え、弱めですがバニラとはちみつが感じ取れます。
余韻にはレーズンがありつつもスーッと引いていきますので、あっという間に飲み干してしまいます。
ハイボールをさらにおいしくするために、炭酸水を足したあとにスプーン一杯のリッチブレンドを液表面にたらしてあげると香りがグッと際立ちますよ!
ハイボールにしてしまうとこのウイスキーがすごい速さでなくなります。
ホットウイスキー オススメ度:
ウイスキー:お湯=1:2でつくってみました。
甘味とレーズン風味が強まります。そのあとにかすかにビターさがおとずれてまろやかで優しい甘さ・少しメロンの風味が感じられました。
かすかなビターさがあることで、強くなったはずの甘味をあまったるく感じずにリラックスしながらウイスキーが楽しめます。
ブラックニッカ スペシャルとの比較
ブラックニッカ(オリジナル)の後継である「ブラックニッカ スペシャル」との飲み比べをしてみました。
ブラックニッカリッチブレンドとブラックニッカスペシャルの特性比較
ブラックニッカリッチブレンドとブラックニッカスペシャルの特徴比較
この2銘柄に絞った違いを表に書き出してみました。
ブラックニッカ リッチブレンド | ブラックニッカ スペシャル | |
---|---|---|
特性 | 個性的ではなく濃くはないがバランスがとれている | 味わいの面で濃さ・豊かさ・まろやかさ・調和が一段上 |
特徴 | ・華やかさ、レーズンの甘さ ・総合的な甘味が強い ・ライトボディ | ・穀物やバニラの甘さ ・少しスモーキー ・ややオイリーでクリーミーさがあるミドルボディ |
リッチブレンドとスペシャルはともに香りの個性は違いますが強度は同程度、アルコール刺激も同程度でした。華やかな宮城峡モルト感を楽しみたいときはリッチブレンド、香り味わいともにバランス良く楽しみたいときはスペシャルが向いています。
感想・まとめ:シェリー樽熟成感をリーズナブルに試したい方はリッチブレンド!
ストレートではアルコール刺激がやや強いのですが、それ以外の飲み方であればとても飲みやすく、シェリー樽の香りをお手軽に味わえる「ブラックニッカ リッチブレンド」を紹介しました。
個人的にブラックニッカシリーズは価格の割においしいコスパ良しのウイスキーだと思っています。その中で甘味があって華やかなリッチブレンドは軽く一杯のハイボールを飲みたいときや、リラックスタイムにオン・ザ・ロックスやホットウイスキーでまったりしたいときに飲みたいウイスキーです。
ブラックニッカシリーズはリーズナブルなので、普段の宅飲み用に全種類揃えてその日の気分やおつまみによって飲み分けるというのもアリです♪
- 1000円台前半でシェリー樽感が味わえるウイスキーをお探しの方
- 甘く華やかで、オン・ザ・ロックスやホットウイスキーが楽しめるブレンデッドをお探しの方