普段の宅飲みで「ティーチャーズ ハイランドクリーム」を飲まれている方は多いのではないでしょうか?1,000円前後というリーズナブルさでありながらスコッチウイスキーの特徴をきちんと持ちあわせていて、コンビニやスーパー、ドラッグストアでも買うことができるウイスキーです。
ティーチャーズにはハイランドクリーム以外に「セレクト」という商品が存在します。ティーチャーズ セレクトは日本人の味覚に合わせてブレンドされた日本限定販売のブレンデッドウイスキーです。
普段はティーチャーズ ハイランドクリームを飲まれていて、ティーチャーズ セレクトも気になっていてまだ飲んだことがないという方も多いのではいないでしょうか。
- 日本人向けにブレンドされたティーチャーズ。
- 青リンゴ、柑橘を少し感じる。
- ティーチャーズ ハイランドクリームと比べてクセが少なく余韻が長い。
ティーチャーズ セレクトの基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | ティーチャーズ セレクト |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
キーモルト | アードモア |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | ビーム・サントリー社(ウィリアム・ティーチャー&サンズ社) |
取扱い | サントリーホールディングス |
参考価格 | 1,100~1,500円 |
ストーリー
ティーチャーズ(Teacher’s)は創業者であり名ブレンダーのウィリアム・ティーチャーの名を冠したウイスキーです。ティーチャーズに関しての詳細な内容は別記事で紹介していますので気になる方は下のリンクから見ていただけると嬉しいです。
ティーチャーズ セレクトはサントリースピリッツから2018年に日本のコンビニ限定で350mlハーフボトルで販売され、今ではフルボトルがスーパーや酒屋さんでも購入可能です。(サントリーWebサイトでは既にセレクトの情報は掲載されていませんので生産終了の可能性があります)
うたい文句としては「サントリーのブレンダー監修のもと、日本人の味覚に合わせて新たにブレンドした日本限定販売のスコッチブレンデッドウイスキー」とのことで、スモーキーさを抑えて、ハイボールに合う品質設計がされています。
キーモルトはティーチャーズ ハイランドクリームと同様にアードモアが使われています。アードモア蒸留所のモルト原酒は焚き火のようなスモーキーな香りが特徴で、スモーキーウイスキーとして有名なアイラ島の風味とは異なり潮の影響を受けていないためヨウ素や潮っぽさがありません。
ティーチャーズ セレクトのテイスティングレビュー・評価
ティーチャーズ セレクトの特性レーダーチャート
ティーチャーズ セレクトの特徴グラフ
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
香りはそれほど豊かではありませんが弱めの青リンゴ、柑橘とバーボンウイスキーのような接着剤臭が感じ取れます。
口に含むと際立った特徴はありませんが、穀物の優しい甘さ、チョコレート、バニラ、青リンゴと柑橘の風味・苦味を感じます。それぞれの風味が突出することなく丸くまとまっている印象です。
余韻についてはやや長く、穀物、チョコ、バニラが残ります。
ティーチャーズ セレクトの飲み方別 オススメ度(5段階)
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 3 |
加水 | 4 |
オン・ザ・ロックス | 4 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 5 |
加水 オススメ度:
数滴の加水でアルコール刺激が弱まり、フルーティーさが強まります。柔らかい甘味が感じ取りやすくなり、チョコバニラウエハースのような風味です。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
甘味とフルーティーさが弱まり、苦味が強まります。チョコレート感もありますのでビターチョコのような風味が楽しめます。
ハイボール オススメ度:
フルーティーで甘味のあるハイボールが楽しめます。炭酸のシュワシュワにのって穀物の優しい甘さと弱めですがリンゴの爽やかな風味とわずかなスモーキーさが感じられます。
ホットウイスキー オススメ度:
意外な結果になりましたが、ホットウイスキーにしたときのトータルバランスがとても良いと感じました。
焚火のようなスモーキーさがわずかにあり、フルーティーさと穀物の甘さがまろやかに味わえます。
ティーチャーズ セレクトとティーチャーズ ハイランドクリームの比較
ティーチャーズといえば「ハイランドクリーム」との比較は外せません。液体の色はセレクトの方がややうすいです。
ティーチャーズ セレクトとティーチャーズ ハイランドクリームの特性比較
ティーチャーズ セレクトとティーチャーズ ハイランドクリームの特徴比較
ティーチャーズ セレクトとティーチャーズ ハイランドクリームのハイボール比較
ティーチャーズといえばハイボール!ということでハイボール比較もしてみました。
これら2銘柄に絞った比較表を用意しました。
ティーチャーズ セレクト | ティーチャーズ ハイランドクリーム | |
---|---|---|
特性 | まろやかにまとまっている | まとまりがある中で個性もしっかり感じられる |
特徴 | ・穀物の甘さと弱めのリンゴ ・余韻はやや長く、甘味が残る | ・青リンゴとスモーキーさ ・余韻は短く、後味にアルコール辛さ |
ハイボール | 華やかさと穀物の優しい甘さ | スモーキーさとリンゴの風味が強くキレがある |
ティーチャーズ セレクトは穀物の甘さを感じやすくなっていますが、ティーチャーズ ハイランドクリームも穀物の甘さは強めに感じられます。ただ、セレクトの方が個性が控えめな分穀物の甘さがハイランドクリームよりも目立ちやすくなっている印象です。
余韻はセレクトの方が長く甘味が残り、ハイランドクリームとはまったく異なるものでした。ハイボールにするとさらに違いがはっきりとします。セレクトはあえて言うなら華やかさと甘さがありますが特徴があまり目立ちません。一方でハイランドクリームはしっかりとしたスモーキーさとリンゴの爽やかさが感じ取れます。
感想・まとめ:スモーキーなウイスキーが苦手な方はお試しあれ
日本限定販売の「ティーチャーズ セレクト」を紹介しました。日本人の味覚に合わせてブレンドされたということですが、個人的に感じたのは「スコッチウイスキーに飲み慣れていない日本人の味覚」には合うだろうということです。
スコッチウイスキーの特徴として挙げれる一つに「スモーキーさ」があります。この数年でウイスキーブーム・ハイボールブームが巻き起こりましたが当初はスモーキーな風味が苦手な方も多かったと思われます。これを受けてサントリーさんがスモーキーが苦手な方々向けに市場投入したスコッチウイスキーがティーチャーズ セレクトでしょう。
しかし近年ではサントリーさんも「ティーチャーズ ハイランドクリーム」を推してテレビCMや販促に力を入れています。サントリーさんの主力商品であるノンスモーキーな角瓶もハイボールでの飲み方が推奨されているなかでティーチャーズ セレクトは中途半端な位置づけになってしまっているのかもしれません(勝手な個人の見解です)。
- マイルドな飲み口でクセがあまりないウイスキーをお探しの方
- これまでウイスキーをあまり飲んだことがなく、1,000円台で飲みやすい入門ウイスキーをお探しの方
- 普段ティーチャーズハイランドクリームを愛飲されている方にはスモーキーさの点で物足りないでしょう