近年、世界的なブームの再燃により、急速に成長しているアイリッシュウイスキー。その中でも、バーテンダーやウイスキー愛好家の間で「カクテルベースとしても、ストレートでも格別に美味しい」と高く評価されているのが「ロー アンド コー(ROE & CO)」です。
この記事では、「ロー アンド コー」の詳しい味わい、オススメの飲み方まで徹底的にレビューしていきます。
- 世界最大の酒類メーカー:ディアジオ社が手掛けるプレミアム・アイリッシュウイスキー
- クセはなく濃厚な甘さとなめらかさのブレンデッドウイスキー
- キャラメル、バニラの風味が強い
記事の後半では、同じくブレンデッド・アイリッシュウイスキーである「ブッシュミルズ(ホワイトラベル)」と「ジェムソン スタンダード」との比較もしています。ぜひ最後までご覧ください。
ロー アンド コーの基本情報・概要
基本情報
| 銘柄 | ロー アンド コー |
| 原産国 | アイルランド |
| 分類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 45% |
| 蒸留所 | ロー アンド コー蒸留所 |
| 取扱い | ディアジオ社 |
| 参考価格(税込) | 4,200円 |
概要
トーマス・ストリートにあった伝説の蒸留所の復活劇
ローアンドコーは、世界最大の酒類メーカーであるディアジオ社が2017年に満を持してリリースしたプレミアム・アイリッシュウイスキーです。ブランド名である「ローアンド コー(ROE & CO)」は、19世紀から20世紀初頭にかけてアイルランド最大の規模を誇った「ジョージ・ロー・アンド・カンパニー(George Roe & Co)」に由来します。
かつてダブリンのトーマス・ストリートにあったこの蒸留所は、19世紀半ばには、世界最大の蒸溜所としてアイリッシュウイスキー黄金期を支えていました。しかしスコッチとの競争での敗北、アメリカの禁酒法の影響などでアイリッシュウイスキー界全体が衰退し、ジョージ・ロー・アンド・カンパニーの所有する蒸留所も1926年に閉鎖されてしまいました。
ディアジオ社は、この伝説的な名前を現代に復活させるべく、新たな「ロー&コー蒸留所」をダブリンに設立したのです。
らま製造スタッフは全員女性という、珍しい蒸留所でもあります。
現代のバーテンダーと共に創り上げたウイスキー
ロー アンド コーの最大の特徴は、開発プロセスにあります。ディアジオ社のマスターブレンダーであったキャロライン・マーティン氏が、アイルランドを代表するトップバーテンダーたちと協議を重ね、「カクテルにしても骨格が崩れない強さ」と「アイリッシュらしい滑らかさ」を両立できるブレンドを決定しました。
中身の詳細は明かされていませんが、厳選された最高級のアイルランド産モルトウイスキーとグレーンウイスキーをバーボン樽で熟成させてブレンドされています。また、一般的なウイスキーのアルコール度数が40%であるのに対し、ロー アンド コーは45%でボトリングされており、「ノンチルフィルタード」製法によりウイスキー本来の豊かな風味とボディを保っています。
ロー アンド コーのテイスティングレビュー・評価
ロー アンド コーの特性レーダーチャート


ロー アンド コーの特徴グラフ
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)


香り
香り立ちは非常に甘く、どっしりしています。バニラ、キャラメルが強く、桃のフルーティーさも感じられます。
味わいと余韻


濃くて飲みごたえがあるというのが第一印象。口当たりは滑らかで、香り同様に濃い甘さが楽しめます。キャラメルやバニラ、ネットリとしたコクのある安納芋、黒糖といった甘さ主体の味わいです。香りで感じていた桃の風味(フルーティーさ)は口に含むとあまり感じ取れませんでした。樽由来のウッディーな風味と共に渋味も感じられます。
アルコール刺激は少なめで滑らか、45%とは思えないアルコール感です。ミディアムボディ、ストレートでも楽しめるでしょう。
余韻はやや長く、僕の感覚で80秒程度。口に含んですぐにキャラメル、バニラ、安納芋、黒糖の濃い甘さが感じられます。中盤以降で黒糖のやや重めの甘さが弱まってきて、少しスッキリした黒飴のような風味に。キャラメルとバニラ、安納芋は最後まで感じられました。



複雑さはそれほどありませんが、濃い甘さに特化したアイリッシュウイスキーです。
ロー アンド コーの飲み方別 オススメ度
| 飲み方 | オススメ度 |
|---|---|
![]() ![]() ストレート | 5 |
![]() ![]() 加水 | 4 |
![]() ![]() オン・ザ・ロックス | 5 |
![]() ![]() ハイボール | 5 |
![]() ![]() ホットウイスキー | 3 |
加水 オススメ度:


数滴の加水で、さらにクセのないまろやかさになりました。ただ、飲みごたえのある濃い甘さが一気に落ち着いてしまいます。ストレートでは飲みにくい方には加水はオススメですが、濃い甘さがお好きな方はストレートで飲むことをオススメします。
オン・ザ・ロックス オススメ度:


黒糖と安納芋の風味が強まりました。苦味はほんのわずか強まりますが、ほとんど気にならない程度。時間が経っても味わいのバランスが崩れにくく長く楽しめます。
ハイボール オススメ度:


特徴的に感じられた風味は一気にフラットになり、心地良いクリーミーさが口内を満たします。このクリーミーさによって、「滑らかでひたすら飲みやすく、濃い甘さのハイボール」になります。
ご紹介する飲み方の中ではもっとも爽快な飲み口で、プレミアムなハイボールです。
ホットウイスキー オススメ度:


口に含んだ瞬間は甘いのですが、すぐに苦味がでしゃばってきました。個人的にはこの苦味が違和感として感じてしまいました。
アルコール刺激も感じやすくなり、舌の側面がピリピリします。
ロー アンド コーとブッシュミルズ(ホワイト)、ジェムソン スタンダードとの比較


同じアイリッシュ・ブレンデッドウイスキーとして、ブッシュミルズ(ホワイトラベル)とジェムソン スタンダードとの飲み比べをしました。
ロー アンド コーとブッシュミルズ(ホワイト)、ジェムソン スタンダードとの特性比較


ロー アンド コーとブッシュミルズ(ホワイト)、ジェムソン スタンダードとの特徴比較
これら3銘柄の比較表を用意しました。
| ロー アンド コー | ブッシュミルズ(ホワイトブッシュ) | ジェムソン スタンダード | |
|---|---|---|---|
| 特性 | 濃い味わいでありながら、クリーミーでなめらかな口当たり | スムース&クリーミーでなめらかな口当たり | スムース&クリーミーでなめらかな口当たり |
| 特徴 | 〇濃く、甘い風味に特化 〇キャラメル、バニラ、安納芋の甘い風味 〇やや熟成感はあり、アルコール刺激は少なめ | 〇フレッシュフルーティーな味わい 〇穀物とバニラの甘さがやや強い 〇熟成感はないがアルコール刺激は少なめ | 〇フルーティーさとドライで甘いスパイシーさ 〇オイリーで少し香ばしい 〇熟成感はないがアルコール刺激は少なめ |
3銘柄ともにブレンデッド・アイリッシュウイスキーなので、その特徴であるスムースでクリーミーな味わいを共通して楽しめます。
ロー アンド コーは、香りでは桃のようなフルーティーさを感じましたが、味わいではキャラメルやバニラ、安納芋などコクのある濃い甘さによりフルーティーさはかき消された印象です。一方でブッシュミルズ(ホワイト)とジェムソン スタンダードはそれほど濃くない分、フルーティーさが際立っていると感じました。
熟成感については、ブッシュミルズ(ホワイト)とジェムソン スタンダードはそれほど感じられませんが、ロー アンド コーは樽由来のキャラメルやバニラ風味がかなり強いため熟成感も感じます。カクテル向けにブレンドされたプレミアムというだけあり、濃さはあってもクセはない優れた品質です。
最後に価格ですが、2026年5月現在のAmazonで、ブッシュミルズ(ホワイト)とジェムソン スタンダードは2,300円前後に対し、ロー アンド コーは4,100円ほどでかなりの差。同じ価格帯だと、ジェムソン シングルポットスチルやブッシュミルズ 10年(シングルモルト)があります。これらと比べても、ロー アンド コーはクセがなく飲みやすいです。逆に言うと、フルーティーさや複雑さを求めるのであれば別の選択肢にしたほうが良いでしょう。
感想・まとめ:なめらかで濃い甘さ特化のウイスキー
ディアジオ社が手掛けるプレミアム・アイリッシュウイスキー「ロー アンド コー」を紹介しました。カクテル用に開発されたブレンドでありながら、ストレートでもアイリッシュウイスキーらしい滑らかさを持ちつつ、濃い甘さが楽しめるボトルでした。



Amaonセールで4,000円を切ることがあるので、そのタイミングが購入の狙い目です!
- バニラやキャラメルの甘い風味のウイスキーが好きな人
- カクテル作りにも使えて、ストレートでも楽しめるウイスキーをお探しの方
- クセのない濃厚でクリーミーなウイスキーをお探しの方












