2022年8月9日に数量限定で復活した「白角」。角瓶と同じボトルが使用され、キャップとラベルの色が白い淡麗辛口タイプのブレンデッドウイスキーです。
- 角瓶よりもさらにクセのないスッキリ感。
- すこしエステリーな華やかさ。
- プレミア価格で買ってはいけない。
※エステリー:薄いと華やかに感じますが、濃いと接着剤臭のように感じるような香り成分です。
記事の後半ではみなさんおなじみの角瓶との比較もしています。ぜひ最後まで読んでいってください。
※上記商品リンクでの価格が2,000円以上であればプレミア価格です。
サントリー 白角の基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | サントリー 白角 |
原産国 | 日本 |
分類 | ブレンデッド |
キーーモルト | 白州蒸溜所の原酒 |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | サントリースピリッツ |
取扱い | サントリーホールディングス |
参考価格 | 1,200~1,500円 |
ストーリー
サントリー 白角の発売はいまから30年前の1992年のこと。その後近年の原酒不足により残念ながら2019年3月で発売休止に至りました。発売休止から3年5ヶ月を経た2022年8月9日に数量限定での復活となりました。
発売当時のキャッチコピーは「淡麗辛口」でしたが今では「CLEAR & SMOOTH」です。当時から白角のコンセプトは食中酒であり、特に数量限定復活版は和食とのマリアージュを考えられています。
白州蒸溜所のすっきりとした原酒を主に使用し、穏やかな香りとクリアでスムースな味に仕上げたキレの良いウイスキーです。和食と合わせてお楽しみください。
サントリー公式サイト 白角製品紹介
通常の角瓶は山崎・白州蒸溜所のバーボン樽原酒を使用してます。白角は「白州蒸溜所のすっきりとした原酒を主に使用」とありますのでキーモルトとして白州蒸溜所原酒を使っているという意味で、山崎蒸溜所の原酒も多少は使われていると考えられます。ただ白州蒸溜所ではグレーン原酒もつくられているのでモルト原酒だけという意味ではなく、モルト+グレーン原酒なのかもしれません。
サントリー 白角のテイスティングレビュー・評価
サントリー 白角の特性レーダーチャート
サントリー 白角の特徴
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
香りはそれほど強くなく、バニラやほんの少し清涼なハーブの華やかさを感じます。口に含むと淡麗でスッキリした飲み口と、鼻から抜けていく香りの中にフレッシュなブドウやとても弱めのジュニパーベリー(蒸留酒のジンの原料の実)に似た香りや柑橘が感じられます。
まず先に述べたライトな甘味を感じますが余韻は短く、後味に柑橘系の苦味が残ります。
白角の飲み方別 オススメ度(5段階)
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 3 |
加水 | 4 |
オン・ザ・ロックス | 2 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 4 |
加水 オススメ度:
まろやかな穀物の甘味とハーブが強まります。アルコール刺激も弱まり、余韻にハーブ系の華やかさが感じられます。
ストレートで飲むよりも特徴が感じやすいので、水割りもいいでしょう。ただし白角自体がかなりライトボディなので割り水量の調整間違えると薄まりすぎるので要注意です。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
穀物感と苦味、ハーブが少し強まります。エステリーさ(やや接着剤)も感じます。他の要素は弱まり後味の苦味がとても強く感じられるのでバランスが崩れた印象です。
ハイボール オススメ度:
かなりスッキリとした飲み口のハイボールになります。
未熟で甘味の少ないメロン、レモンピールのような苦味をともなう柑橘を感じることができます。甘すぎずに爽やかな苦味がバランス良く、薄味の食事にも合わせやすいでしょう。
ストレートで感じていたジュニパーベリーは姿を消しました。
ホットウイスキー オススメ度:
ウイスキー:お湯=1:2でテイスティングしてみました。
チョコレート要素が現れ、未熟メロンと穀物の優しい甘味が感じられます。少し苦味も感じますが他の風味が強まるのでほとんど気になりません。
サントリー 角瓶との比較
オリジナルの角瓶と比較してみました。色は白角の方がやや薄いか同程度です。
白角(数量限定復活)と角瓶の特性比較
白角(数量限定復活)と角瓶の特徴比較
この2銘柄に絞った比較表も用意しました。
白角(数量限定復活) | 角瓶 | |
---|---|---|
特性 | 角瓶よりさらに軽い | クリーンで万人受けする |
特徴 | ・スッキリして華やか ・苦味が少し目立つ | ・まろやかなオイリーさがある ・際立った特徴は少ないがまとまりがある |
白角のコンセプトは「CLEAR & SMOOTH」であり、公式サイト情報からも角瓶をより和食に合うように品質設計しています。角瓶は控えめながらまろやかなオイリーさと味わいのまとまりがあるので、唐揚げや一般的な食事などとオールマイティーな相性といえます。一方で白角はスッキリした華やかさと苦味をだしたことで、素材の味を大事する和食を邪魔しない設計になっているのでしょう。
角瓶といえばハイボール!ということで角瓶と白角のハイボールを比較しました。角ハイボールは花やはちみつの甘味を感じ、白角ハイボールはレモンピールのような柑橘の苦味があってスッキリしています。余韻は白角の方が短くどんな食事でも邪魔しないでしょう。
感想・まとめ:薄味の食事にも合わせやすい爽やかハイボールにオススメ
見た目は角瓶にそっくりな横展開商品の白角を紹介しました。香り・味わいともに角瓶とは差別化されていて華やかさとかろやかさがあり、加水やハイボールで白角のポテンシャルがもっとも引き出せると感じました。
- サントリー角瓶を愛する方
- 角ハイボールが好きだけど、もう少しライトで華やかなハイボールが飲みたい方
- プレミア価格でしか購入できない場合
スッキリしていて飲みやすい白角ですが、プレミア価格でのご購入はオススメできません。限定販売ということで発売してすぐに店頭から姿を消してしまい、いまではネット通販で購入可能ですが適正価格の2倍以上の高値になっています。まだ1,200円前後で販売しているホームセンターや町の酒屋さんもあります。某や○やさんでは一度在庫切れになってから再入荷している店舗もあったりしますので適正価格で売っている時は買ってみてください。
2,000円以上出すならサントリーのスペシャルリザーブをオススメします!白角と同じく白州蒸溜所の原酒を使っていてとても洗練されたブレンデッドウイスキーですよ。