「さあ、ハイボールを楽しもう」というメッセージから始まるデュワーズのCMをご存知ですか?デュワーズ(正確にはオーナー企業であるバカルディジャパン)が公式でゴリ推ししている飲み方が「ハイボール」なんです。
デュワーズは、アメリカで「スコッチといえばデュワーズ」といわれるほど高い人気を誇るブレンデッドウイスキーです。日本ではほとんどのコンビニやスーパーで見かけることができますね。
創業者ジョン・デュワーの次男トーマスには数々のエピソードがあり、その一つが「ハイボール起源説」です。
- 普段飲みのハイボールに最適化したウイスキー。
- 華やかさとはちみつの甘さを感じる。
- ダブルエイジ製法によりなめらかで飲みやすい。
デュワーズ ホワイトラベルの基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | デュワーズ ホワイトラベル |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
主要モルト | アバフェルディ、オルトモア、ロイヤルブルックラ、クレイゲラキ |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | ジョン・デュワー&サンズ社 |
取扱い | バカルディジャパン |
参考価格 | 1,200~1,500円 |
ストーリー
デュワーズの製造元ジョン・デュワー&サンズ社は創業者ジョン・デュワー氏により1846年に創立しました。この時ジョン氏は40歳、ジョン・デュワー&サンズ社が有名になったのは家業を継いだ2人の息子・兄ジョン・アレクサンダー・デュワーと弟トーマス・デュワーの代でした。
デュワーズは世界でも屈指の販売数量を誇り、特にアメリカで「スコッチといえばデュワーズ」といわれるほど人気のスコッチブレンデッドウイスキーです。デュワーズを世界的なウイスキーに育て上げた立役者がスーパーセールスマンのトーマス・デュワーです。
トーマスは人を惹きつけるウィットと行動力、たぐい稀なアイデアを持つ男で、スコットランド出身の大富豪である鉄鋼王アンドリュー・カーネギーとも親交を持っていました。1891年にはアンドリュー・カーネギーが当時のアメリカ大統領にデュワーズの樽を届けさせたことで全米の注目を集めることに。
「米国産のウイスキーを飲むべきアメリカ大統領が飲んでいるスコッチウイスキーとはどんな味なんだ」と話題になったことでしょう。
禁酒法解禁後のアメリカ市場で爆発的な人気を得て、今でもアメリカではスコッチウイスキー銘柄として人気No.1の座に君臨しています。
トーマスの有名なエピソードに「ハイボール起源説」があります。トーマスがニューヨークのサロン(酒場)でウイスキーのソーダ割を注文した際に出されたグラスが小さかったため、「もっと背の高い(high)グラスにしてくれ。そうすればもっと楽しめる(have a ball)」と語ったことから、2つの言葉を合わせたハイボール(high ball)が誕生したという説です。
“have a ball”の表現に使われる「ball」は球・ボールの意味ではなく「舞踏会」の意味です。舞踏会=楽しい時間という意味合いからhave a ball=大いに楽しむとなります。
イギリスだけでなくアメリカにまで販路を広げたデュワーズは原酒モルトの安定的供給が必要になりました。1896年、ジョン・デュワー&サンズ社はデュワーズのためのモルトウイスキー蒸留所:アバフェルディ蒸留所を建設。ブレンディングのためだけにモルトウイスキー蒸留所を建設するというのはスコットランドで初めてのことでした。
1906年、創業者ジョン・デュワーのオリジナルブレンドを発展させ、アバフェルディを中核にブレンドした「デュワーズ ホワイトラベル」が発売されました。
デュワーズの特徴的な製法に「ダブルエイジング製法」というものがあります。これは樽熟成させたモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした後に再び樽の中で熟成させることで、なめらかでバランス良く爽やかな味わいに仕上がるという製法です。
デュワーズ ホワイトラベルのテイスティングレビュー・評価
デュワーズ ホワイトラベルの特性レーダーチャート
デュワーズ ホワイトラベルの特徴グラフ
コメント(ストレートでの評価)オススメ度:
グラスからの香り立ちは弱めで、薄っすらとフローラルな甘い香りとアルコール臭を感じます。口に含んでみると香りの印象よりも味わいが濃く、まずはちみつ系のコクのある甘味を感じ、フローラルな香りが鼻から抜けていきます。同時にアルコール刺激で口の中がビリビリしてしまいます。金属臭のようなものも感じ取れます。
金属臭やアルコール刺激がありますが、控えめながら華やかさとはちみつ感がありバランスがとれていて「端麗辛口」なウイスキーです。
デュワーズ ホワイトラベルの飲み方別 オススメ度(5段階)
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 2 |
加水 | 2 |
オン・ザ・ロックス | 3 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 3 |
加水
オススメ度:
アルコール刺激がかなり弱まり、厚みのない軽めの甘さが強まります。少しメロンの風味を感じますが、ストレートよりも全体的に特徴が弱まります。
オン・ザ・ロックス
オススメ度:
甘味が抑えられた分、アルコール刺激と苦味を感じやすくなった印象です。
氷が溶けてくるとアルコール刺激と苦味も弱まり飲みやすくなりますので、お好みの氷の溶け具合を探しながら楽しんでみてください。
ハイボール
オススメ度:
アルコール刺激はほとんど感じなくなりフローラルな華やかさとはちみつ感を楽しめるハイボールです。他の特徴はあまり感じませんが、デュワーズ ホワイトラベルを最もおいしく楽しめる飲み方です。
ホットウイスキー
オススメ度:
フローラルさとはちみつの甘味、苦味が目立ちます。
アルコール刺激に関しては、ウイスキー:お湯=1:2だとを感じやすかったですが、1:3であれば目立たなくなります。しかし当然ですがフローラルさとはちみつ感も弱まってしまいます。
感想・まとめ:デュワーズホワイトラベルで気軽に華やかハイボールを楽しもう!
コンビニやスーパーでおなじみのリーズナブルなウイスキー「デュワーズ ホワイトラベル」を紹介しました。オススメの飲み方はやはりハイボールです!それ以外の飲み方ですとアルコール刺激がちょっと気になってしまいました。
1,000円台前半でお値段もそれほど高くないので気軽にお試しできますね。これからウイスキーハイボールに挑戦したいという方にはオススメのスコッチです。
デュワーズはリーズナブルな価格帯でのラインナップが多いので色々飲み比べてみると面白いです。「デュワーズ 12年」のレビューもしていますので気になる方はそちらの記事も読んでみて下さい。
- 普段の宅飲みハイボール用として華やかなタイプのウイスキーをお探しの方
- クセが少なく飲みやすいウイスキーをお探しの方
- ハイボール以外の飲み方で楽しめるウイスキーをお探しの方
- スモーキーで多少のクセがあるウイスキーをお探しの方