レビュー｜バスカー アイリッシュウイスキー｜新たな定番、味わい豊かなブレンデッド

バスカーは2016年にオープンした「ロイヤルオーク蒸留所」で作られているアイリッシュウイスキーです。原酒の生産開始から4年が経った2020年に初めてリリースされたのが「バスカー アイリッシュウイスキー」です。

「バスカー：Busker」は辞書を引くと大道芸人と訳せますが、アイルランドでは主にストリートミュージシャンのことをいうそうです。そんなバスカーがどんなパフォーマンスで奏でてくれるでしょうか。

バスカー アイリッシュウイスキーの基本情報・ストーリー

基本情報

銘柄	バスカー アイリッシュウイスキー
原産国	アイルランド
蒸溜所	ロイヤルオーク蒸留所
分類	ブレンデッド
アルコール度数	40%
主な熟成樽	バーボン樽、シェリー樽、マルサラ樽
所有者	イタリアの大手酒類会社
取扱い	ウィスク・イー
参考価格	約2,000~3,000円

ストーリー

古くから大麦の産地であるアイルランド南東部のカーロウ州郊外に2016年に創業したロイヤルオーク蒸留所。もともとは創業者のバーナード・ウォルシュ氏の名をとったウォルシュ蒸留所でしたが、2019年からは地名である「ロイヤルオーク」が蒸留所の名前になりました。

このウイスキーの最大の魅力は、全て自社製のモルトウイスキー、ポットスチルウイスキー、グレーンウイスキーの３種を絶妙にブレンドし、熟成にはバーボン樽、シェリー樽、マルサラ樽の３種類が使用されているところです。

バーボン、シェリーはよく聞きますが、マルサラとは…？

マルサラはイタリア産の酒精強化ワインで、簡単に説明すると「糖度を残したままアルコール度数を高めたワイン」です。もちろん種類によって糖度に違いはあります。

ロイヤルオーク蒸留所は全タイプのウイスキー用の蒸留機が一つ屋根の下に収まっているというアイルランドでは珍しい蒸留所です。

バスカ アイリッシュウイスキーのテイスティングレビュー・評価

バスカー アイリッシュウイスキーの特性レーダーチャート

バスカー アイリッシュウイスキーの特徴グラフ

コメント（ストレートでの評価　オススメ度：）

香りからは甘さを感じます。アイリッシュのスムーズな特徴にプラスしてスコッチシングルモルトでも感じるような力強さがあります。

口に含んでみると複雑さはありませんが濃い味わいでまろやかさもあり調和がとれているのでとても飲みやすいです。同価格帯のアイリッシュウイスキーと比べて味わいがしっかりしています。

開封直後でまだ空気とほとんど触れていない状態で嗅いだ時はアルコール臭とラム酒で感じるようなゴム臭がありましたが、グラスに注いで少しおくと感じなくなりました。もし一口飲んで同じように感じるようでしたらグラスの中で空気に触れさせてみて下さい。

香り・味わいともに甘さを強く感じます。口に含んだ時にはバニラとトロピカルフルーツを感じます。飲み込んだ後、酸味が少し残る熟したパイナップルの香りが鼻から抜けていきます。少し酸味もあることで甘ったるくならずにトロピカル感が楽しめます。また、飲み込んだ後の余韻に喉奥で少し渋味も感じましたが、甘さの後に訪れるかすかな渋味によってまた次の一口が飲みたくなります。

バスカーの所有者はイタリアの大手酒類会社という点と、マルサラワインはイタリア産という点からの勝手な推測ですが、バスカー アイリッシュウイスキーのトロピカル感はマルサラ樽由来の成分が特徴として強く出ているのではないかと感じています。

バスカー アイリッシュウイスキーの飲み方別 オススメ度（5段階）

飲み方	オススメ度
ストレート	4
加水	4
オン・ザ・ロックス	4
ハイボール	5
ホットウイスキー	2

加水　オススメ度：

オン・ザ・ロックス　オススメ度：

ハイボール　オススメ度：

ホットウイスキー　オススメ度：

感想・まとめ：トロピカルフルーツを感じる飲みやすいアイリッシュウイスキー

アイリッシュウイスキーの新星「バスカー アイリッシュウイスキー」を紹介しました。

これからウイスキーを飲んでみたいという方でも気軽に購入できる価格と、香り・味わいともに満足感がある良コスパウイスキーです。スコッチウイスキーのスモーキーさが苦手という方や、甘いウイスキーが好みという方にはとてもオススメできる銘柄でした。