高級感あふれるボトルが印象的な「フォアローゼズ プラチナ」。フォアローゼズ プラチナは、バーボンウイスキーブランドとして有名な「フォアローゼズ」シリーズの最上級品であり、日本限定販売品でもあります。この記事では、フォアローゼズ プラチナの魅力をレビューを通してお伝えし、オススメの飲み方や他のラインナップとの比較まで詳しく解説してきます。
英語表記では「FOUR ROSES SUPER PREMIUM(フォアローゼズ スーパープレミアム)」ですが、日本では「プラチナ」と呼ばれています。
- 華やかさが強く、バニラと熟した果物の甘い風味
- 熟成感が楽しめ、ストレートでも飲めるまろやかで滑らかな味わい
- フォアローゼズシリーズの最上級品
記事の後半では、同じフォアローゼズシリーズのフォアローゼズ(スタンダード)とフォアローゼズ シングルバレルとの比較もしています。ぜひ最後まで読んでいってください。
フォアローゼズ プラチナの基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | フォアローゼズ プラチナ |
原産国 | アメリカ(ケンタッキー州) |
分類 | バーボンウイスキー |
蒸留所 | フォアローゼズ蒸留所 |
アルコール度数 | 43% |
所有者(製造元) | キリンディスティラリー |
取扱い | キリンホールディングス |
参考価格 | 7,500~9,000円 |
ストーリー
フォアローゼズ プラチナはフォアローゼズ蒸留所があるケンタッキー州の州立200周年を記念して、1992年に日本限定で発売されました。長期熟成させた限りある原酒だけを贅沢に使ってつくりあげられたフォアローゼズシリーズの中で最上級のボトルです。
フォアローゼズについての詳細は過去記事で紹介していますので、気になる方はリンクからご覧ください。
フォアローゼズでは、2種類のマッシュビル(原料穀物の配合比率)と5種類の酵母を掛け合わせることで、味わい・香りの個性が異なる10種類もの原酒をつくり分け、これらの熟成とミングリングとよばれるブレンドによってフォアローゼズの各ラインナップがつくられます。
フォアローゼズプラチナは、フォアローゼズ蒸留所でつくり分けている10種類の原酒のうちの4種類の原酒をブレンドして作られています。ライ麦が多めのマッシュビルB、とうもろこしが多めのマッシュビルEに、デリケート&フルーティーな特徴の酵母Vとスパイシーな特徴の酵母Kをそれぞれ掛け合わせた4種類(2×2=4)の原酒です。原酒の特徴をまとめると、繊細な果実・ライ麦のスパイシーさ・キャラメルの甘い芳ばしさ・ベーキングスパイス(クローブ・シナモン)が挙げられます。
フォアローゼズ プラチナのテイスティングレビュー・評価
フォアローゼズ プラチナの特性レーダーチャート
フォアローゼズ プラチナの特徴グラフ
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
香り
グラスに鼻を近づけると、バニラと何やら華やかな香りを強く感じます。それ以外にも穀物やペッパー系のスパイシーさ、弱めですが接着剤臭も感じ取れます。
味わいと余韻
強く感じ取れる味わいとして、バニラとエステリーな華やかさがあります。エステリーさは程よい強さだと熟した果物や花束のような心地よい風味ですが、強すぎると接着剤臭のようなにおいに感じ取れてしまうこともあります。フォアローゼズ プラチナは接着剤臭は弱めで、口当たりはマイルド。バニラと華やかさに隠れていますが、ウッディーな木樽感も口に含んだ瞬間から感じ取れ、鼻から抜けていく香りには柑橘系の苦味をともなうフルーティーさがあり、控えめですがはちみつのようなコクのある甘さ、チョコレートの風味も。濃厚ながらまろやかでなめらかな味わいは熟成感を感じさせます。
アルコール刺激は少なく、マイルドな口当たりと華やかで甘い味わいなのでストレートでも飲みやすいでしょう。
華やかで甘い味わい&熟成感は、バーボンに苦手意識がある方でもぜひ一度は試していただきたいです。
余韻は長く、僕の感覚で約50秒ほど。口に含むとまずはエステリーな華やかさとバニラ、ウッディな木樽、少し遅れてチョコレートやペッパー系のスパイス、クローブのような甘いスパイスが続きます。バニラや木樽、チョコレートは途中で消えていきますが、エステリーな華やかさやスパイスは余韻の最中ずっと楽しむことができました。
フォアローゼズ プラチナの飲み方別 オススメ度
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 5 |
加水 | 5 |
オン・ザ・ロックス | 2 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 4 |
加水 オススメ度:
接着剤臭がほぼ消え、よりマイルドな飲み心地に。キャラメルの風味があらわれ、後味にハーブのような爽やかさも。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
接着剤臭と苦味が強まり、ケミカルな甘味になって、ストレートでの味わいとは全く異なるウイスキーのよう。ケミカルな甘味がありながらピリッとした辛さもあって個人的には苦手でした。
ハイボール オススメ度:
華やかで香り高いぜいたくハイボールです。バニラと木樽の風味がバランス良く、最後にわずかな苦味があることでキレのいい飲み心地。グビグビとあっという間に飲み干してしまうことでしょう。
ホットウイスキー オススメ度:
バニラ、木樽の風味を存分に味わえる飲み方です。他の飲み方ではあまり感じなかったシナモンの風味を強く感じ取れました。お湯で割った直後は香り・味わいともにストレートよりも強調されていましたが、時間が経つにつれシナモンバニラが薄れていき苦味が目立ってくるようになります。
時間をかけずに飲むには良いのですが、ゆっくり飲んでいるとバランスが崩れてしまうのがマイナスポイントでした。
フォアローゼズ プラチナとフォアローゼズ(スタンダード)、フォアローゼズ シングルバレルとの比較
同じフォアローゼズシリーズのフォアローゼズ(スタンダード)とフォアローゼズ シングルバレルとの比較をしました。
フォアローゼズ プラチナとフォアローゼズ(スタンダード)、フォアローゼズ シングルバレルとの特性比較
フォアローゼズ プラチナとフォアローゼズ(スタンダード)、フォアローゼズ シングルバレルとの特徴比較
これら3銘柄の比較表を用意しました。
フォアローゼズ プラチナ | フォアローゼズ(スタンダード) | フォアローゼズ シングルバレル | |
---|---|---|---|
特性 | 熟成感あり、バランス良くマイルド | 深みはないけれど飲みやすい | 力強く濃厚でまろやか |
特徴 | ・エステリーな華やかさとバニラ ・チョコレートとスパイス感 ・フルボディ寄りのミディアムボディ | ・華やかでフルーティー ・弱めの接着剤臭 ・ライトボディ | ・穀物、バニラの濃厚な甘い風味、オーク樽由来のウッディ ・アメリカンチェリーの芳醇な風味と、特定できないスパイス感 ・フルボディ |
熟成年数 | 8年以上 | 5年以上 | 7年以上 |
アルコール度数 | 43% | 40% | 50% |
フォアローゼズ プラチナは最上級品ということもあって熟成年数が8年以上ともっとも多く、味わいにも熟成感が感じられました。シングルバレルも濃厚でまろやかですが、こちらは力強さのフォアローゼズ。プラチナは熟成感と上品さのフォアローゼズという印象です。スタンダードはアルコール刺激も強めなのでハイボールがオススメですが、プラチナはストレートを時間をかけて余韻を楽しみながら飲むのがオススメです。もちろんハイボールもおいしいですよ。シングルバレルもストレートがオススメできますが、アルコール度数が高いためチェイサーは必須です。
感想・まとめ:熟成感と濃厚な華やかさ&甘さは一飲の価値アリ
バーボンの老舗フォアローゼズの最上級品フォアローゼズ プラチナを紹介しました。華やかで甘く、濃厚でマイルドな味わいは、バーボンウイスキーが好きな方もそうでない方も一度は試してほしい一本です。ただ、金額的にはかなり高いボトルですので(2024年7月時点のAmazon価格は約8,300円)、購入するにはハードルが高いでしょう。興味がある方は量り売りや有料試飲できる店舗、バーなどで飲んでみるというのもアリかと思います。
- 濃厚な華やかさと甘い味わいのバーボンウイスキーをお探しの方
- プレゼント用のバーボンウイスキーをお探しの方
- フォアローゼズがお好きな方