スコッチウイスキーの王道といわれるバランタインの中でも、特別な意味を持つ「バランタイン 7年」。バランタイン創業者:ジョージ・バランタインの熱い想いが込められた、バランタイン熟成年数表記シリーズの元祖が「7年」でした(当時はまだバランタインというブランドは誕生していませんでした)。
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- フルーティーで軽快な飲み心地。
- 常飲ボトルにオススメな味わいと価格。
- オン・ザ・ロックス、ハイボールがオススメ。
記事の後半ではバランタインシリーズで価格帯の近い「バランタイン 12年」、「バランタイン バレルスムース」との比較もしています。ぜひ最後まで読んでいってください。
バランタイン 7年の基本情報・ストーリー
基本情報
銘柄 | バランタイン 7年 |
原産国 | スコットランド |
分類 | ブレンデッド |
主要モルト | グレンバーギー、ミルトンダフ、グレントファーズ、スキャパなど |
アルコール度数 | 40% |
所有者 | ペルノリカール社 |
取扱い | サントリーホールディングス |
参考価格 | 2,000~2,500円 |
ストーリー
バランタインはスコッチウイスキー販売量として世界第2位を誇る名ブランドです。その始まりは1827年に創業した食料品店でした。創業者ジョージ・バランタインはその友人アンドリュー・アッシャーの影響を受けてウイスキーを食料品店でも取り扱い、のちにウイスキーのブレンダーに転身。
バランタインブランドが誕生したのは1910年のことでしたが、実はそれよりも前、1872年にジョージ・バランタインは当時ではまだ珍しい“熟成年数を表記”したウイスキーを世に出していました。それが「7年」だったのです。これはジョージ・バランタインによるウイスキーへの挑戦の証でもありました。バランタインシリーズの年数表記銘柄には「12年」、「17年」、「21年」、「30年」などがありますが、それらの元祖といえる存在が「7年」なのです。
バランタイン7年は2021年3月に全国発売されました。バランタインシリーズは、グレンバーギー、ミルトンダフ、グレントファーズ、スキャパなどを主要原酒として、それ以外にも厳選された数十種類の原酒をブレンド。バランタイン7年では、100%アメリカンオーク樽で7年以上熟成した原酒をバーボン樽で後熟させています。商品設計としては、7年という熟成期間が醸し出す、原酒本来の力強さと若々しさを絶妙なバランスで成り立たせるというもの。
これまで7年ものを出してこなかったバランタインが約150年の時を経て、満を持して発売した「バランタイン7年」。気にならないわけがないですね。
バランタイン 7年のテイスティングレビュー・評価
バランタイン 7年の特性レーダーチャート
バランタイン 7年の特徴グラフ
コメント(ストレートでの評価 オススメ度:)
香り
第一印象は、軽やかでフレッシュなフルーティーさ。少しエステリー(この要素が強いと接着剤臭)な華やかさにリンゴやバニラが感じ取れます。開栓直後・グラスに注いですぐにはわかりませんでしたが、しばらく空気に触れさせておくと洋梨の要素も出てきました。
味わい
口に含んだ直後はリンゴとバニラ、数秒後にチョコレート、レモンの柑橘感が感じ取れました。甘味だけでなく程よい苦味もあることで飲み飽きしない味わいです。開栓直後には感じ取れませんでしたが、しばらく空気に触れさせてから改めて味わうと、弱めですが洋ナシもリンゴとバニラとともに感じられるように。
アルコール刺激は、口に含んだ直後はそれほど感じられませんでしたが、後からじわりと口内と鼻奥をツンツン刺激してきます。が、ストレートでもおいしく飲める程度の刺激です。
余韻
余韻の長さは中程度で、ぼくの感覚では25秒ほど。きれいに消えていきます。リンゴと洋ナシ、特にレモンの風味は早めに消えていきますが、バニラとチョコレートは最後の方まで楽しめました。
バランタイン 7年の飲み方別 オススメ度
飲み方 | オススメ度 |
---|---|
ストレート | 4 |
加水 | 5 |
オン・ザ・ロックス | 5 |
ハイボール | 5 |
ホットウイスキー | 4 |
加水 オススメ度:
数滴の加水で爽やかさをともなう甘味が、まったりした甘味に変化。ストレートでじんわり感じていたアルコール刺激はほとんど感じられなくなって飲みやすくなりました。
オン・ザ・ロックス オススメ度:
まったりとした甘味と飲み口に。リンゴは薄れましたが、みかん系の柑橘感とほろ苦さをゆっくりと楽しめます。ストレートとはまた違う味わいが面白い。
ハイボール オススメ度:
炭酸のシュワシュワにのって、花のような華やかさが現れました。リンゴ、バニラの風味も強く、華やか&フルーティーなハイボールです。特に鼻から抜けるリンゴが爽やかで、グビグビ飲んでしまいます。
ホットウイスキー オススメ度:
熟したリンゴの風味が感じ取れますが、アルコール刺激、苦味が強く出るようになりました。余韻はかなり短くなり、後には舌の両サイドがきゅっとなるような苦味が残りました。これはこれで面白い味わいなので、購入された方は試しにホットウイスキーで飲んでみてほしいです。
バランタインシリーズ 7年と12年、バレルスムースとの比較
価格帯の近いバランタインシリーズ:バランタイン 12年、バランタイン 7年と飲み比べました。
バランタインシリーズ 7年と12年、バレルスムースとの特性比較
バランタインシリーズ 7年と12年、バレルスムースとの特徴比較
これら3銘柄に絞った比較表を用意しました。
バランタイン 7年 | バランタイン 12年 | バランタイン バレルスムース | |
---|---|---|---|
特性 | 濃くはないが、個性がある | 穏やかながら複雑でバランス良い | バランタイン 12年から引き算した感じ |
特徴 | ・リンゴの爽やかなフルーティーさ ・ふんわりバニラの甘い風味 ・ライトボディ | ・一瞬だけリンゴと華やかさ、バニラ ・クリーミーで甘い風味 ・ライト寄りのミディアムボディ | ・キャラメルの甘い風味 ・鼻から抜ける香りにリンゴ ・ミディアム寄りのライトボディ |
7年は12年やバレルスムースとは系統が異なっていて、フルーティーさが個性として際立っているタイプです。一方で12年とバレルスムースは突出した個性のないバランスタイプというのが僕の感想。
3銘柄とも共通して、2,000円台というリーズナブル設定でありながらアルコール刺激が少ないです。さすが王道スコッチブランドといったところ。2,000円台前半で、軽快なフルーティーさを楽しみたい場合は7年、甘くバランス良いスコッチを飲みたい場合はバレルスムース、少し値を上げてでも甘くクリーミーでまろやかなバランスタイプをお望みであれば12年を選択すると間違いないでしょう。
感想・まとめ:フルーティータイプとして宅飲みの常飲ボトル候補
王道スコッチウイスキー「バランタイン」ブランドから、バランタイン 7年を紹介しました。リンゴのフルーティーさとバニラの甘さが強い、フルーティー&華やかタイプのリーズナブルブレンデッドウイスキーです。
スモーキーさはほとんどなく、ライトで飲みやすい酒質、スーパーなどでもよく見かける銘柄なので、ウイスキー初心者の方でもお試ししやすいボトルではないでしょうか。価格も2,000円前後なので宅飲みにもってこい。ストレートでも飲みやすいですが、個人的なオススメはオン・ザ・ロックスとハイボール。飲みすぎ注意のコスパ◎ウイスキーでした。
- リーズナブルで、フルーティー & 華やかなウイスキーをお探しの方
- バランタインファンの方
- 初心者でも飲みやすいウイスキーをお探しの方